石油製品価格暴騰・・販売業界への影響

最近の世界的な石油製品価格動向は上昇というよりも暴騰ともいえるような動きですね、必然的に取引額も大きくなっています。

低収益下での通常運転資金の増加は販売業界に深刻な影響を及ぼしつつあります。
一部では資金調達の課題も出ています。
卸売りや中間流通段階ではリテールとは異なる金額ベースの大きなキャッシュフロー会計の把握が必須となっています。

現在制作中の直売システムでも『与信限度額管理』は大きな部分を占めています。
仕入調達先に対する仕入枠も「金額ベース」と「数量ベース」の両方からの「枠管理」が標準仕様として組み込まれます。

受注時に販売取引先が与信限度額オーバーの場合にはコーションマーク[！]を表示して知らせます。数量枠がオーバーした場合でも同様です。

当然、発注時にも仕入先との契約に基づく自社での限度額管理や仕入調達商品のきめ細かい販売割振りなどが必要となっています。

これらの流通処理を手作業で行うとしたら、かなり習熟した経験豊富なスタッフでなければ不可能です。
とにかく、多くの販売店を傘下に持つ大手特約店などの流通管理は大変な業務負担を強いられています。

下からは、販売店に突き上げられ、一方では元売りの締め付けもあり、大変な状況となっています。

今年はこのまま灯油シーズンに突入するはずです。
製品価格の高騰と石油関連の税負担は追加運転資金として販売業者にボディーブローのように効いてきます。

こんななシーズンには灯油販売のウェイトが大きい販売業者が有利な展開となります。同数量を販売してもガソリンと灯油では必要運転資金が大幅に異なりますし、キャッシュフローの比率も異なるからです。
とにかく揮発油税や軽油税が消費者だけでなく販売業者にとっても大きな負担となるのです。

このような経営環境ですから、今年は今までよりもＳＳ業界の淘汰が急速に進むはずです。危機感を持ちながらもいまだに手を打てない販売業者が多い事は事実です。あいも変わらず、店頭での油外収益を追いかけても、これだけの価格高騰ですから消費者の財布のひもはますます締まります。コアとなるホームエネルギーである灯油販売の重要性を感ずるシーズンになるはずです。

ホームエネルギーから始まる、ＳＳを起点とする外販ビジネスの可能性について
改めてアイデア問われる時代となりそうです。