数年前作った桐のごみ箱です。
遊木民のアトリエにしては木工作品の記事が少ないのでは?
もっと作品を見せて欲しいとの要望がありました。
私の木工は趣味の世界ですので、自宅で使う物、プレゼント用、友人たちに頼まれて作るものがほとんどです。
従って作品はかなり作ったのですが、差し上げたりして、自宅で使っているものの他は画像がほとんど残っていません。
今思えば、写真を撮っておけばブログネタになったのに。
わずかに家族の部屋等で日常使っている小物がありますので、メンテナンスに合わせて順次紹介します。
これは桐で作ったごみ箱です。
木組みが変わっています。含み蟻ほぞ組になっています。よく机の引き出しに用いられる木組みで、ほぞの先が幅広く、根本が狭い木組みですので引っ張りに強い木組みです。
四方をこの木組みで組んであります、一度組むとはずせませんので一発勝負でくみ上げました。
ほぞの先の方が根本より広がっているのがお解りでしょうか?
引っ張りに対する強度が必要な時に用いる木組みですが、形が面白いため、デザインとして使う場合があります。
このごみ箱も通常でしたなら、あられ組で十分ですが、意匠というほどでは有りませんが、四方含み蟻ほぞにしてみました。
メンテナンスとして、軽くサンディングし、オイルを刷り込みました。
合成塗料は年月がたつと劣化しますが、オイルフィニッシュは長く使うことで経年変化し、深みが増し、表面の強度も増加します。
使い込むことで家具は進化すると思っています。