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Hanshin Tigers Series 2024

ユニフォームが「まとも」になったら、急に「強さ」が戻ってきた!(30日・横浜スタジアム)

2007-07-01 22:58:34 | Yokohama Baystars
 ユニフォームが≪まとも≫になったら、急に≪強さ≫が戻ってきた! しかし相手は横浜ベイスターズ≪天敵≫三浦大輔。初回は簡単に3者凡退に捻られ、ああっ今日も苦戦するなっ、“貧打”に泣かされるなっ、と思った矢先の【2回表】先頭の金本知憲が打ち上げて平凡なセカンドフライ……しかし、これを≪名手≫仁志敏久が落球して……全てはここから始まった。ここから三浦のリズムが狂ってしまった。

 動揺した三浦が、5番・今岡誠にカウント「0-2」にして、ストライクを取りに来た真ん中の球を引っ叩いた今岡! 綺麗に三遊間を割って、0-OUT_1,2塁。6番(に下がった)林威助も(これも)綺麗に1,2塁間を破って、0-OUT満塁! ここで「勝負強い」7番・矢野輝弘がセンターフェンス直撃を放って、「2対0」! 
 8番・藤本敦士もフォークを掬い上げて、いい当たりを飛ばすが、ファーストライナー! (ダブルプレーにならなくて良かった)ここで9番(ピッチャー)下柳剛。ここは是が非でも、もう1点欲しい場面だったが、下柳が「2-0」と追い込まれながら、ファウルで粘り、ボールを見極め、フォークにバットを思い止まらせ、そして6球目を叩いて、高いバウンドのセカンドゴロ! これで3塁ランナーが還って「3対0」! 
 帰り際、下柳は打席に向かう1番・鳥谷敬に向かって、一言、声を掛けていた。それは「フォークに気をつけろ」ではなく、「次はオマエが(3塁ランナーを)還せヨ!」だったろう。(想像)その下柳の≪檄≫(ゲキ)も空しく、鳥谷は初球を打って、平凡なレフトフライに倒れるが、しかし、その≪檄≫は【8回表】の第3打席で効いてくることになる。

【5回裏】までベイスターズ打線を無得点に封じてきた先発の下柳。この調子なら【6回裏】まで投げ切って、【7回裏】から『JFK』投入の青写真を描いていたが、その【6回裏】2-OUTから、6番・吉村裕基にソロホームランを喫し、7番・石井琢朗にもセンター前ヒットを浴びて、ここで降板……
 2番手に「K」久保田智之が上がって、8番・相川亮二の4球目に石井が走って、キャッチャー矢野から好送球が来たが、これをベースカヴァーに入った鳥谷が落球して、2-OUT_2塁。下柳の≪檄≫が効果を発揮するのは未だ「先」……相川にも1,2塁間を破られ、1点差に詰め寄られるピンチだったが、ライトの林から好返球が返ってきて、3塁ランナー釘付け。続く代打・古木克明に9球粘られながら、最後は久保田がフォークで仕留めて、窮地脱出! 

【7回表】林が左中間を破って、1-OUT_2塁! 矢野が歩かされ、代打・関本健太郎がセンターフライ(金城龍彦の攻守)に倒れた後、二人目の右の代打は、桜井広大。ベイスターズの3番手。左腕「裏金」那須野巧から「1-1」からの速球(140km)をセンター前に弾き返して、「4対1」! タイガースファンは「こういう」ヒットが嬉しい。桜井は今や(関本を押し退けて)右の代打の切り札、だ。

 そして【8回表】に4点をもぎ取ったタイガース。戦端を開いたのは、鳥谷の右中間フェンス直撃のツーベース(2塁打)だった。鳥谷も「この」一打を切っ掛けに調子を取り戻してくれればいいのだが……2番・赤星憲広の送りバントの後、3番アンディー・シーツがセンターに打ち上げて、「5対1」! この人も「この」打席を切っ掛けに上向いてくれればいいのだが……この後、金本がライトスタンドに運び(第16号)今岡が三遊間を割った後、林が豪快にライトスタンドに叩き込んで(第11号)「8対1」! 

 これで『JF』を継ぎ込む必要がなくなったタイガースは3番手の橋本健太郎が【7回裏】【8回裏】をパーフェクトに抑え(3奪三振)【9回裏】を覚束ないながら、1点を取られながらも4番手の渡辺亮が(何とか)3つのOUTを取って「8対2」快勝! 交流戦(@日本生命)からの嫌な流れを断ち切り、セントラル・リーグ再開の初戦に最高のスタートを切ることができた。

上園は個人の感情より勝利最優先 (デイリースポーツ)