活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

「おやっ、名刺がない」の夢

2012-12-04 13:40:07 | 活版印刷のふるさと紀行

 前回、インキュナビラについて触れましたが、正直、私は不勉強でグーテンベルクやその前の時代についての知識がありません。グーテンベルクが借金苦にまみれたり、マイツとストラスブールの間を往復して42行聖書づくりに挑んだエピソードだけは本で得た知識として知っておりますが。

 しかし、「印刷史」のなかでグーテンベルクの印刷術が、またたく間にヨーロッパ中に広まった100年足らずの間は、まさに「印刷の世紀」といってよかったと思います。そして、いま、印刷にとってかわって「デジタルの世紀」がすごいスピードで躍進中で、もはや活字を組んで印刷物をつくる光景は身近ではみられなくなってしまいました。

 考えてみると、この15世紀ごろの印刷所風景と似た光景はついこの間まで印刷機や職人の服装は変わっても、町の小さな印刷屋さんで見かけたものでした。子どもの頃、私もはがきや名刺や単色のチラシなどの端物屋さんの店先で、ガラス戸ごしに腰に手拭いをぶらさげたおっさんの手の動きを見入っていたものです。

 ここで話は飛びますが、私が年に2~3度みる怖い夢の話をします。主人公は名刺です。 大事な人と大事な名刺交換の局面で、とり出した名刺入れに自分の名刺がないのです。あわててさがすのですが、出てくるのは他人の名刺ばかりで自分のは1枚もないのです。そしてかならずそこで目が覚めるのです。冷や汗をかいています。

 実場面でこういう経験をしたことは無い筈です。なのにです。

 

 

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