活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

活字不在が過ぎる

2012-12-17 15:25:50 | 活版印刷のふるさと紀行

 暮れの押し詰まってからの選挙が終わりました。私の行った本郷の選挙会場は長蛇の列、結構、急だったのにもかかわらずみなさん真剣という印象でした。

 しかし、予想をしていたものの、即日開票の結果には驚かされました。今朝の新聞紙面はおしなべて国民の業績評価といい、厳しい審判結果だと書きたてています。

 私は若干、異議があります。疑念があります。唐突の感は免れませんが、あえて言わせてもらえば、最近の選挙はわれわれ選挙民がテレビがくだす評価、メディアが伝える審判にリードされた結果が大きいのではないでしょうか。ここでメディアといっても新聞や雑誌はもちろんのこと、各家庭に配布される選挙公報などの活字が丹念に読まれることはなさそうですし、テレビの影響がいちばん大きいのではないでしょうか。

 だんだんモノを読まなくなる、活字を通して考え、判断することが不得意になる。かててくわえてテレビに登場する評論家やキャスターが声をそろえて非難し、糾弾し、否定することで、自分を際立たせる、ついつい、「そんなものか」と視聴者も賛同する。こうなると、何党が政権をとろうと、だれが総理大臣なろうと同じような結果を招くような気がします。

 これは選挙に限りません。私はいまの日本では、「活字不在」が過ぎると思うのです。子どものときからもう少し活字を通して、自分のアタマで考え、判断する教育はできないものでしょうか。

 選挙の翌日の今日、東京は肌寒く、どんより鉛色の空です。  

 

 

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