活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

山本隆太郎さんの死を悼む

2010-03-04 10:23:10 | 活版印刷のふるさと紀行
 あれから10日になります。
 山本隆太郎さん、私には、あの、あなたとのお別れの光景が、まだ、まぶた
にやきついて離れないのです。

 告別式が終わり、長いこと、あなたが社長をしておられた印刷学会出版部の
方をはじめ、後輩にかつがれて柩が霊柩車に移されるときが来ました。それを、 
会葬のみなさんが合掌して見守っておりました。

 そのときです、「吠えろ…」という山崎少年サッカーチームの応援横断幕が
何人かの若者の手によって掲げられました。
 霊柩車の金箔の装飾とは、あまりにも異質な「吠えろ…」の横断幕でしたが、
先生、あなたにはなによりもうれしい送別ではなかったでしょうか。
 霊柩車は弔笛を一笛鳴らして、静かに出て行きました。

 山本隆太郎さんは『印刷雑誌』や印刷関連の出版を通じて印刷ジャーナリズム
の旗手であられました。そのいっぽう、40年もの間、地元、鎌倉で少年サッカー
チームのコーチや監督をつとめられ、お亡くなりになるちょっと前も自からの名前
を冠した「山本隆太郎杯」争奪の大会に顔を出されたばかりだったと聞きました。
 そういえば、前の日、通夜の席にも小・中学生が並んでお焼香をしていました。

 少年サッカーだけではありません。カメラ、絵画、ギター、観劇、ジャズ、模型、
シャンソン、私が知るだけでも実に多趣味の方でした。
 その山本隆太郎さんとの思い出をたどってみたいのです。



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