私的図書館

本好き人の365日

宮澤賢治 『セロ弾きのゴーシュ』

2014-09-21 23:55:00 | 本と日常

今日は少し奮発して、カツオを柵で購入しました。

もどりガツオの美味しい時期ですからね~

モヤシやタマネギなど茹でた野菜の上に薄く切ったカツオをのせて、刻みネギをふりかけ、ポン酢を回しかけます。その上からニンニク入りのあつあつオリーブオイルをジュッとかけたら、カツオのたたき風ニンニク入りオリーブオイルかけの出来上がり!

ニンニクの香ばしいニオイが食欲をかきたてます。

おいしくいただきました♪

 

今日、9月21日は岩手県の作家、宮澤賢治が亡くなった日です。

1933年(昭和8年)9月21日。詩人、童話作家として知られる宮澤賢治は急性肺炎のため37歳で亡くなりました。

TVでも岩手県を舞台にした水谷豊主演の映画 「HOME 愛しの座敷わらし」(2012年) が放送され、岩手山や岩手銀行中ノ橋支店(辰野金吾 設計)などの映像を楽しむことができました。

映画の内容はちょっと物足りなかったですが(東京に引っ越すのが早すぎる気がする)、やっぱり岩手の自然と座敷童はイメージピッタリ。

古い家に現れる座敷童が人々にとても自然に受け入れられていく点は、とくに違和感もなく見ることができました。

やっぱり『遠野物語』のイメージですかね?

自然の豊かな、そして厳しい土地では、人間だけが主人面して生きてはいけない。おこがましい。

人も、動物も、妖怪や神様も、そこでは一緒に暮らし、少しづつ重なりあって暮らしている・・・

宮沢賢治の作品にも、そんな雰囲気を感じます。

 

そんな宮澤賢治の作品の中で、今夜は『セロ弾きのゴーシュ』を読みました。

楽団の中でも腕前が一番下手なセロ弾きのゴーシュが、深夜一人で練習をしていると、次々に動物たちが訪ねてきて曲をリクエストしたり、いろいろ注文をつけるおかしなお話。

最初は「生意気なことを云うな。ねこのくせに。」なんていっていたゴーシュが、おもしろがって動物たちのために演奏するうちに、セロを弾く腕が上がっていくという。

自分では気づかないうちに、動物たちの役に立っていたり、「いい人」なんて評判が知らぬ所で立っていたり。

場所や立場が変われば、評価も様々に変わるんですよね。

それまで動物たちのことなど考えたこともなかったゴーシュが、関係性を持つうちに自分自身に変化が起きていたことを体験します。

 

あぁ、映画 「HOME 愛しの座敷わらし」も少し似た所がありました。

東京では会社や学校で問題を抱え、バラバラになりそうだった家族が、岩手の地で、自分たちの中に評価してもらえるものがあることに気がつき、受け入れられ、居場所を見つけていく。

ここにいていいんだという自信。それが大切なのかも。

 

うちの経済状態からいって、我が家には少なくとも座敷童はいそうにないですけどね(苦笑)

まだ深夜にタヌキがやってくるとかの方がありえそうです。