昨日は、wowwowで三谷幸喜の映画を15時間ぶっ続けで観る予定でいた。
しかし予定は変更に至り、帰宅した時間が夜の7時半。
最終の映画のザ、マジックアワーに間に合うではないか。
留守番をさせられ、退屈しきった犬達は盛んにおもちゃを運んできては投げろ、と要求する。
交互にぬいぐるみやボールを投げながら映画を頭の半分で観ていた。
ひねりにひねったドラマの筋書き。
登場する俳優は、面白い映画を作ろうと気構えのアル、良くぞ忙しいスケジュールを縫って出演した面々だ。
懐かしい俳優が顔を見せてくれた。
柳沢慎一。
上品な老い方をして映画の中の役どころと同様の上品な老人になっていた。
そのいぶし銀の元俳優が、佐藤浩一に向かって質問をする。
太陽が落ちる寸前の最後の輝きの瞬間をザ、マジックアワーという。
その瞬間はあっという間に暗闇に変わってしまう。
それを見逃したら君はどうするかね?と老人は聞いた。
佐藤浩一は答えが出ない・・・。
老人は微笑みながら、翌日のマジックアワーを待てば良いんだよ。
今日が駄目なら明日がある。と言った。
三谷幸喜のひねった筋書きの中から、伝えたかったのはその言葉に尽きるのだった。
やはり彼の作品は凄いし観る者の心をマジックで変えてしまうのが魅力なのである。