旭山動物園へ行き見るべきものを見たら気分が治まり、午後から学会へ参加した。
日本ドック学会は学術研究、研究発表、特別講演、シンポジウム、と2日間にわたり、
会場も不便だが行ったり来たりしながらかなり忙しい。
全国から参加者は集まるので人気テーマは会場から人が溢れている。
昨年から特定保健指導が始まり、その研究結果もまとめて午後一杯聞いた。
施設の規模が違うがまとめた内容は大体同じような結果に落ち着いている。
厚生労働省から全国の健保に保険者に特定保健指導を受けさせメタボの改善を義務付けた。
指導する側もされる側も慣れないながら6ヶ月間の個別指導で6割以上の改善が認められた。
効果があるのは予測はついているが、6分間の発表で20施設の発表を聞いていたら流石に
疲れてどれも皆同じと感動がなくなってきた。
夕方、特別講演を聞くために会場を移動した。
昨日別な会合で旭山動物園の園長の講演を聞いた。
何と土地柄か学会では前旭山動物園長
の小菅正夫前園長のいのちを次の世代に伝えるために野性動物は生きているというテーマで
あるが小菅さんの話はずば抜けて面白い。
使ったスライドもプロ並みの手法で作られて、これだけの動物園の改革をやり遂げただけに
次々に紹介される動物の話には魅了されっぱなしであった。
段々とモチベーションも上がり、やる気が出て、翌日の糖尿病のシンポジウムや
ランチョンセミナーでは新しい医療知識を、旭川医科大学の学長の特別講演では
やれば出来るという話だ。
来た甲斐があったとこれから戻って仕事をしていくのに大変に知識と意欲を
貰ったような幸せな気がする。
旭川医科大学については地方の大学という偏見もあったが、どうして、
北海道から先端医療をICTにより医師不足、を補うために全国各地へ向けて発進し、
遠隔操作で高度な難度の高い手術技術を提供することが出来ているのである。
テレビカメラはすごい早いスピードで旭川医大で開発され、
今後中国の病院とも同時進行の病気の診断や手術が行なわれるようになるという。
医療改革は地方から発信されたのである。これには会場の観客は驚いた。
学会は最後まで残れず札幌まで2時間、特急電車に乗り札幌から羽田に戻ってきて、
ナナカマドが紅葉し始めた涼しさから一気に酷暑の東京は同じ日本かと思えぬ澱んだ
湿度の高い夜になっていた。
旭川赤十字のドクターヘリ