Il film del sogno

現実逃避の夢日記

トランスアメリカ

2006-07-28 01:24:00 | 日記
7/27(木)晴れ
晴れて暑きかな。
午前座業、午後マーケッティングの会議。
あれやこれやで週末の予定を組む。

帰路途中、シネスイッチ銀座にて『トランスアメリカ』鑑賞。
3割程度の入り。若年層の女性グループや高齢の上品な単身のご夫人多し。

肉体的には男性(あるいは女性)であるとはっきり自覚しながら、人格的には別の性に属していると確信している状態、つまりは肉体と心の性が一致しないことを、性同一性障害と呼ぶ。ヒラリー・スワンクがオスカー獲得した『ボーイズ・ドント・クライ』あたりから使われた言葉だと思う。最近ではGID(Gender Identity Disorder)ともトランスセクシャル(transsexual)と呼ばれることもあるそうな。
今作の主人公、ロサンゼルスで暮らす中年女性ブリーも、そんなトランスセクシャルの“女性”。
整形手術とホルモン療法で見た目は女性そのものとなり、いよいよ性器の整形手術を行う事となった。
そこにニューヨークからの電話。
売春と麻薬所持容疑で逮捕された青年が息子と名乗っている・・・・。

主演のフェリシティ・ハフマンはれっきとした“女優”で、ウィリアム・H・メイシーと結婚してふたりの娘を産んでいる。
本作でアカデミー賞にも主演女優賞でノミネートされたのも肯ける力演である。
この人はうまい。てっきり本物のオカマだと思った。
男性の肉体と女性の精神の間で揺れ動き、突然現れた息子に対して父性とも母性ともつかない気持ちが湧き上がってくることに戸惑うヒロインを熱演している。

アメリカ大陸を東海岸から西海岸まで横断するロードムービーであり、家族とは、親子とはという普遍的なテーマを持った物語でもある。
その味付けはほろ苦く切ない。
そしてユーモラスでもある。
ドリー・ピートンが歌うカントリー・ゴスペル調のテーマ曲「Travelin' Thru」は名曲。
ジンワリ後に響く佳作でありました。
コメント
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