「罪の声」の作家・塩田武士が、俳優・大泉洋を主人公に当て書きした小説を映画化したそうだが。
なんかグダグダだった。「罪の声」は面白かったのになあ。
畳みかけるように騙しがやってくるのかと思ったら、最後にちょこっと。
脚本が悪いのかなあ。2時間の映画の中、どう盛り上がりを持ってくるかとかの構成が悪くて・・・。
面白い役者がいっぱい出てきてるのに、大泉洋をはじめ活かしきれてないし。最後に出てきた、中村倫也くらいかな。活きてたの。
あと、リリー・フランキーと宮沢氷魚。木村佳乃も良かったな。あれっ、役者さん、結構良かったのかな?
主人公は大泉洋じゃなくて、高野恵(松岡茉優)だ。
あんなに頭が良くて、文章読解能力も、編集者としても一流で、本を愛しているのに。適当に「餌」にされて。
最後は彼女で良かった! とは、思うけど。観てスッキリ!という感じではない。
老舗の出版会社の跡継ぎ問題を扱ってるのに、KADOKAWAが製作に関わっている。皮肉だ。結果オーライ!って事か?
そして、取次店・本屋の流通破壊。出版社がAMAZONと提携して直販かあ。よくこの小説が「本屋大賞」にノミネートされたなあ。
5年でKIBAが古くなってしまったように、ECサイト全盛の今の若者はAMAZONが本屋さんだった事を知らないし。
なんか、小説自体のストーリーより、物流の変化のスピードの中で、どうやって問屋(はなくなる運命か?)や小売店が生き残っていくかの経済問題を提起されてるような、そんな映画だった。