予告編を見た時、「ええっ!スピルバーグが何で今さら、ウエスト・サイド物語をリメイク?」「ナタリー・ウッドは正(まさ)しく『掃き溜めに鶴』だったのに、このマリアは『掃き溜めにカルガモ』か?」などと驚いた。
「ウエスト・サイド物語」はリアルタイムではなく、TV放送で観た世代です。でも親が買った「映画音楽大全集」に「ウエスト・サイド物語」から6曲位入ってたので、歌はなじみがある。あと「劇団四季」の「ウエスト・サイド物語」は観た。ジョージ・チャキリスが、来日するとファンが騒いでたのも知っている。
とは言え、観始めたら、素直に楽しめた。
今は「分断のアメリカ」だし、リメイクもいいのかな。元々は「ロミオとジュリエット」だし、「ブロードウェイ・ミュージカル」だしから、出会ってアッと言う間に恋に落ちる若い二人もアリなのかな。「ジェッツ」も「シャーク」も(そうは見えないが)まだ子供達だし、あんな感じで決闘もあるんだろうなあ。
知ってる歌が流れて、ミュージカルらしい大勢のダンスが楽しめたし。楽しい時間でした。
トニーを演じたアンセル・エルゴート(クロエ・モレッツの「キャリー」でトミー、「ベイビー・ドライバー」で主役)って、あんなに背が高かったんだ。
カメラワーク、頑張ってたな。でも、街の背景のCGがちょっと不自然なシーンがあったような・・・。
「ジェッツ団」にトランスジェンダーの子がいるのがリメイク版なのかと思ってたら、1961年版にもいたんだ。進んでたな。
「ウエスト・サイド物語」でマリアを演じたナタリー・ウッドが若くして亡くなったのに比べて、リタ・モレノが今回のキーとなる役で出演してて、製作総指揮にも名前を連ねているのを見ると、やっぱり人間は、愛より命なのかも知れないなあ。