M・ナイト・シャマラン監督に世間は厳しいなあ。原作も別にあるのに。
“終末ボタン”を託された7人の、キャビン(山小屋)の中のワンシチュエーションの映画だ。そう思って観たら、まあまあの出来のSF映画だ。
ゲイのカップルに、恐らく口唇口蓋裂の中国人の養女の家族が主人公で、訳も分からず“終末ボタン”ゲームに巻き込まれる恐怖をを描いてるんだろうが。
ゲイの二人が付き合いだして、養女を迎えてという今までの逸話が本編に何ヵ所も挟み込まれてるんだが、二人ともカッコいいけど、感情移入して二人の迎えるラストにジーンとするほどではない。
むしろ、その家族として使わされる(黙示録の四騎士らしい)4人の運命の方が過酷だ。こっち側を主人公にした方が良かったのではと思った。一般市民なのに長期間人類滅亡のビジョンを見せられ、さらに人類終末を救うため原始的な武器を自ら作って遠くからキャビン(山小屋)に向かい、そして時間が来たら惨殺されるというメチャメチャな設定だ。
しかもこの4人、最初の犠牲者は、「ハリー・ポッター」シリーズのロン。最後の犠牲者は、入れ墨だらけの元プロレスラーで、絶対にスポーツ指導をしている体育教師には見えない。
キャビン(山小屋)の中が舞台なので、人類の災害情報がTVニュースのみで、これがどー考えてもリアルタイムのニュースではなくて。信じなかったエリックの気持ちが良く分かる。で、この人類を襲う災難が、きっとヨハネの黙示録を知っていれば、「なるほど」と思うんだろうが、日本人の私にはさっぱり分からない。
でも、まあまあ楽しめたよ。