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旅行やら映画やらの独り言

「インフェルノ」 小説との比較

2016-11-14 22:44:59 | 映画
思い切りネタばれで。

前2作も、小説を読んでから映画を観たので、今回も慌てて読んだ。原作の情報量が膨大なので。

文庫本で読んだので、上・中・下の3冊。下になったら、やたら、実はこうだった、実は芝居だった、実は自分で薬を打っていた・・・など、どんでん返しという程ではないけど、やたらコロコロ敵味方が入り乱れ・・・。ってか、今回はほとんど人が死なない。そして、敵味方というか、実際は大勢でウィルスの拡散を阻止しようと頑張る話だ。



「ダヴィンチ・コード」みたいな歴史をくつがえすワクワクする謎解きではなくて、一人の天才科学者のかくれんぼというか隠したウィルスを散りばめられたヒントを頼りに探すという・・・。英語ならなんか単語がありそうだなあ。誰かが物を隠して、ヒントをたよりに探し出すゲーム。



しかも、今回のラストはすごくて、結局このウィルス、ばら撒かれて世界中の人が感染しちゃうという意外な結末。ペストみたいにいきなり死ぬんじゃなくて、人口抑制のため3人に1人が不妊になるんだ。最悪の場合、なんか雰囲気があって好きな映画「トゥモロー・ワールド」の世界になる。ならなくても、人体実験はしてないので、とある民族や人種にのみ顕著に影響が出ると思うんだが・・・。今後の世界を考えるとなかなか、ショッキングな結末ではないか。
しかも、私、今回の舞台となった所、全て行ってるので、映画ではそれも楽しみ!

で、映画。



2時間にまとめなければならないので、登場人物も統合。ヴェッキオ宮殿にたどり着くまでのドキドキ感もカット。まあ、しょうがない。くどいくらいの「実は・・・だった」もカット。これは正解だ。
小説では印象的だったシエナの金髪のポニーテールもエリザベスの銀髪も、映画だと黒髪だ。シエナ役のフェリシティ・ジョーンズは、「スター・ウォーズ/ローグ・ワン」の編集やらプロモーションなどの絡みで黒髪のままだったという説を私は唱えたい。



小説では、ピンとこない主人公の老け具合も、映画だとトム・ハンクスがしっかりと実年齢を醸し出しているせいか、シエナとの淡い恋愛感情はなくなっている。シエナは単にマインドコントロールされたテロリストになっていて、エリザベスがロバート・ラングドンの元恋人となっていた。そうか。男女の恋愛は35歳を超えてからかあ。



また、今回の秘密結社「大機構」は、映画では「小機構」になっていた。ボス自らお出ましになって、殺人と死体処理。おまけにボス、強いのかと思ったら弱いじゃん。

最後のイスタンブールの地下宮殿は、セットかなあ? 私が行った時は、薄暗くてもっと厳かで壮大だったような感じが・・・。メドゥーサの首も恐かったんだが。

こちらのラストはウィルスの拡散を阻止して、メデタシメデタシだった。
つまらなくはないけど、すごく面白い映画にはなってなかったなあ。


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