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旅行やら映画やらの独り言

「天国でまた会おう」

2019-03-03 21:21:46 | 映画
フランス映画だ。フランス映画は、ほとんど観ない。



なぜ観たかと言うと、「その女アレックス」の作家ピエール・ルメートルの小説を、ルメートル自身の脚本で実写映画化したからだ。
「その女アレックス」。凄い面白くて、久々に寝るのが面倒になるくらい読み進めた。ただ、アレックスのの過去が惨くて・・・。映画化不可能だ。
(でも映画化するようだ。)
その作家の、世界大戦三部作シリーズの方の映画化だ。



戦争って嫌だよな。前線では、ただ虫けらのように、「地球の重さより重い」はずの人間が殺し合いをする。しかも、悪い奴は思う存分その能力を発揮する。で、戦地とは関係ない場所では、ちゃっかり商人や権力者が私腹を肥やす。プラデルが本当に憎たらしいのよ。
その中で、前線でなんとか生き延びた人間が、頑張って、平和なはずのパリで生き抜く話だ。生き抜くためには、悪さもする。
最後はちょっと救われる。



主人公・アルベール(監督本人が演じてる。主人公と言うか語り部かな?)がアフリカのフランス領植民地で、フランス軍から事情聴取を受けながら、物語が進んでいくんだが。その数奇な物語は「ユージュアル・サスペクツ」かと思う感じの出だし。最後も、びっくりだ。



真の主人公・エドゥアールは傷の後遺症とモルヒネの副作用に苦しみながら、行き場のない先行きにもがきながら、様々な仮面をつけて、最後、鳥の仮面をつけて、ささやかな救いに幸せを感じて、天国に向けて飛んでいく・・・。
様々な仮面があったから、映画全体の雰囲気に、色と深みと不思議な感覚が加わった。



パーティーの場面の前をもっとサクサク編集して、パーティーをもっとブラックな感じで長め描けば、もっと良かったのに。エンドロールの曲が、2曲目にこのパーティーの曲に変わった時、涙がこぼれた。周りの人は、もっと早く泣いてたけど。

救いは、エドゥアールのお姉さんが、しっかりお父さんとお母さんの血を継いでて、優しいけれどしたたかな強さを持っていた事かな。ペリクール家は安泰だ。








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