晴耕雨読なくらし

じねんじょに夢をかけるおじさんの物語

仏の心から見た大震災

2014-10-30 06:46:07 | 地域の文化や出来事
菩提寺である福昌寺の総本山・妙心寺の地域教区が主催する「東日本大震災から学ぶもの」に参加してきた。
会場は地元の市民会館で当然ながら運営はお坊さんがやっており、
駐車場の誘導から受付に司会までお坊さん一色です。




大震災から3年7か月たつが福島を始め被害のあった東北各県の復興は途上です。
仏教の側から見て大震災はどう受けとめられているか関心もありました。



開演の合間に演じられた木遣(きやり)は、
山から木を切り出したり城の石垣石を運ぶ時に力を合わせるために歌われた労働歌と聞き、
1000人以上の参加者が暫し聞き惚れる。



岩手県陸前高田市にある慈恩寺住職からは、
やや高台にありながら縁の下まで津波が襲い、
逃げてきた人たち40人と寺で避難生活を送った経験を語られた。

檀家の人も沢山犠牲になったが共通しているのは、
逃げなかった・戻ってしまった人が多くとにかく高台に逃げるよう訴えられた。



次に避難所のボランティア責任者として被災者とともに歩み、
あわせて現在は防災語り部として全国を巡回している人からは、
プロジェクターを使って震災当日から避難所のくらしを語ってくれました。



テレビで何度も見たあの光景がよみがえってきます。




市指定の第一避難所では体育館の天井まで津波がきて助かったのは3人、
100人以上が犠牲となりました。
高台に公共施設を造ることの重要性を訴えられた。






たった1本の残った松も今はモミュメントとなっています。





恒例だった七夕まつりを全国の支援で開催し、
犠牲者の霊が故郷に戻ってこれるよう
何もない旧市街地をみんな泣きながら練り歩いたそうです。




まだ多くの人が仮設住宅で暮らし福島に至っては帰る見通しすらない。
おかげさまがテーマであった寺のスローガンだが、
現実とその向こうにある見えない世界の両方をしっかりとみる心を養ってほしいと最後に諭された。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする