北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2016.3.27 『別狩岳』(666m)
この週末から4月いっぱい、毎週日曜日だけの休みとなる。
4月の良い時期に週一回しか山に登れないというのは私にとってひどく辛いが、あきらめるしかない。
昨日の終業後、Hiromiを拾って当別町の青山ダムに向かった。
Hiromiが車に乗りこんで第一声、「財布をなくした・・・」。
先週Toshiが下山後、ストックを立てたまま帰っていったのを大笑いしていたHiromiがだよ。
この二人は「忘れ物落とし物兄妹」と呼ぶ。
兄さんが忘れりゃ、妹もなくす。
Toshiが忘れ物落とし物キングなら、Hiromiは間違いなくクイーンだ。
今日は久々にAotaが参加することになっていたが、新しい職場で疲れている私同様、Hiromiも仕事が混んで疲労困憊だったので、前泊で少しでも長く寝ていようとの企てで、昨日のうちに移動した。
そして今朝、ToshiとAotaが予定時刻よりも30分ほど早くにやって来た。
私とHiromiはまだ準備の最中で、びっくりしてしまった次第。
『別狩岳』は二週間前にも一人で登った山だが、今回は『別狩岳』周遊ルート。
『別狩岳』に登るには、大きく分けて3つのルートが考えられる。
南北に走る頂上稜線から、東(青山ダム方面)に派生する3本の顕著な尾根がある。
この尾根を利用して登るわけだが、今回は一番北側の尾根を伝って登り、頂上に達した後、一番南側の尾根を下った。
どちらの尾根にも細く急な部分が有り、HiromiとAotaが一緒だと、ひやりとする場面が必ず生ずる。
7時ちょうど、青山ダムの駐車スペースをスタート。
最初は青山ダムが現在渇水期で、水が涸れたダム湖の右岸に付けられた林道を進む。
そして間もなく左手の尾根に取り付くが、この辺りは尾根が複雑に入り組んでおり、地形が頭に入っていなければ、ルートファインディングが難しい。
一旦西進したあと、右手の尾根に取り付く。
この尾根に乗ることができれば、あとは素直に尾根伝いに登るだけ。
小さなアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を上げて行く。
途中の細尾根では滑落の危険があるため、全員スノーシューを外してザックに収納。
ツボ足でも十分歩ける。
今年は雪が締まるのも早い。
細尾根の危険箇所をクリアすると尾根は広くなり、傾斜が増してグイグイ高度を稼ぐ。
背後に樺戸山地の雄大な景色を見ながら、
8時55分、稜線上に上がった。
ここから頂上まではまだ結構な距離がある。
しかし、晴天の稜線歩きは楽しい。
稜線を南に向かって歩くため、背後に純白の増毛山地、西には浜益の山々、そして東に樺戸山地が見渡せる。
ただ、尾根歩きでは締まっていた雪面も、稜線では新雪が吹き溜まり、なかなか進まない場面も。
9時50分、『別狩岳』頂上。
666mの低山ゆえ、もっと楽に登れると思っていたAotaだった。
ところでAotaの格好だが、驚いちゃうよね。
積雪期に短パンだ。
Aotaは暑がりなので、今朝到着するや、「短パンでもいいですか?」と申し出た。
それは本人の自由ですからぁ~
昼食タイムをとったあとは、南側の尾根を下る。
この尾根がまたHiromiとAotaには心配なところがある。
急傾斜の細尾根。
しかし日が高くなり、気温も高かったので、雪面が融けて足を深く蹴り込めたため、問題なく通過。
ところがこの後事件が!
10時50分、平地から見て顕著な「586mピーク」を経て、広い斜面を下降していくと、先日同様広範囲にわたるクレバスが出現。
しかしいくらか融けて、容易に突破できた。
そして尚も下って行くと、狭いクレバスの中から鹿の角が出ているではないか!
私はダメなのよねえ、そういうの。
なんか怖くてねぇ・・・
クレバスに落ち、狭い方へ入り込んでしまい、身動きが取れなくなった鹿だった。
それを目にしたToshiが助けると言い出した。
Toshiの優しさ、正義感はわかるが、無理だって。
Toshiが駆け寄り、暴れる鹿を叱りながら、角を持って引き上げようとする。
ビクともしないので、私を呼ぶが、ムリ!
私は四足の動物全般が、大の苦手。
助けるどころか、そばにも寄れやしない。
見かねてHiromiとAotaが駆け寄って一緒に引っ張りあげようとするが、ダメ、大きすぎる。
結局ねばったものの、不可能と判断してその場をあとにした。
あのままクレバスの中で息絶えるのだろうが、それが自然の摂理。
鹿はただでも増えすぎて困っている現状がある。
その後はほぼ一直線に下って砂金川へ。
砂金川に沿って何度かスノーブリッジを利用しながら渡渉を繰り返して下降。
しかしそのうちにスノーブリッジもなくなり、沢床をスノーシューで歩いて渡渉。
道々に出てすぐ近くの駐車地へ。
12時15分、駐車地着。
これで駐車地を起点に、ちょうど一周するルート。
数年前に開拓したルートだが、これは素晴らしいルートと自画自賛。
全員心から満足できる山行だったことに感謝!
山は晴れりゃあ100倍楽しい!