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2009.8.26 『1839m峰』(1,842m) 《回顧録より》

 

 ブログを始めて1年、おかげさまで随分のぞいてくださる方が増えた。

そんな中、「Amigoとはいったいどんな山登りをしているのか?」と検索してこられる方もおいでのようなので、過去の記録も少しアップしてみようと思う。

 

 日高山脈において、岳人あこがれの『1839m峰』に登ったのは、私が55歳の時であった。

日帰りで往復。

私は山中泊がきらいなので、自然とスピードが増し、この山も日帰りで踏破した。

但し、この強行軍を突然実施したわけではなく、数年前にまずは『コイカクシュサツナイ岳』に登って『1839m峰』の姿をを目に焼き付け、その数年後、今度は『ヤオロマップ岳』まで歩を進めてみた。

そして、「これはやれる!」と確信し、この日の日帰り山行となったわけだ。

 

 3時50分、コイカクシュサツナイ川出合いをスタート。

8月も下旬となるとまだ真っ暗な中のスタートだが、川原を歩いていると、間もなく夜が明けた。

単調な沢を歩き、

5時10分、上二股。

ここから夏尾根の登山道をグイグイ登り、『コイカクシュサツナイ岳』の北側ピークに立つのだが、この登りは急登の連続で、下降も大変なところだ。

そしてそのピークに上がったところでテントが二張り。

山中泊を経て『1839m峰』に登ろうとする人は、ここを起点に往復し、通常山中二泊で登るらしい。

 

 7時20分、『コイカクシュサツナイ岳』着。

日帰りでこの山を往復しようとするなら、ここからが勝負だ。

日高山脈の中においてはハイマツが薄い。

しかしハイマツはやはりハイマツで、身体にしつこくまとわりついてくる。

特に下半身が辛い。

ただ、『コイカクシュサツナイ岳』から南の『ヤオロマップ岳』に向かう間はそれほどその辛さを感じない。

ところが帰路でハイマツの枝の向きが逆になる。

北風に吹きつけられた枝が南に倒れ込んでいるため、帰路で北に向かってそれが剣や針のように突き刺さってくる。

『ヤオロマップ岳』まで偵察行をしたときに下半身、特に膝から下が傷だらけになったので、しっかり学んだ。

それでひどくみっともないが、写真の通りの出で立ちとした。

自宅でテレビを見ながら、新聞に織り込まれたチラシを一枚一枚細くよって棒状にし、それをたくさん作ってザックに詰め、『コイカクシュサツナイ岳』頂上でガムテープに隙間なく並べ、膝から下に貼り付けた。

そしてガムテープをぐるぐる巻く。

膝にはバレーボール用の膝当て。

みなさんに笑われるだろうが、これでハイマツ帯を速く歩けたわけだ。

企画としては正解で、全くハイマツの痛みを感じることはなかった。

 

 9時10分、『ヤオロマップ岳』着。

ここからがまたハイマツ帯をうだうだと時間がかかる。

天気がパッとせず、ガスが多い。

ほとんど景色を望めないまま、

11時00分、『1839m峰』着。

やはりガスが辺を覆い、景色が見え隠れする。

そんな天候も手伝い、頂上にはわずかな時間滞在して帰途に着いた。

 

12時50分、『ヤオロマップ岳』。

そこでようやく昼食タイムとし、いつもの「マルちゃんダブルラーメン」を食べた。

それから『コイカクシュサツナイ岳』まで、一番きついハイマツの逆目も、手製ゲートルで乗り切り、

14時45分、『コイカクシュサツナイ岳』。

夏尾根の急下降を経て、

16時20分、上二股。

17時40分、コイカクシュサツナイ川出合い。

 

総行程13時間50分。

自分の中では二番目にきつい山行であった。

 

 

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