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2016.3.11 『874m峰』(夕張)

 12日の朝、夕張「石炭の歴史村」近くで目覚めた。

また夕張に足が向く。

私は夕張が好きで、大好きな『冷水山』麓の公営住宅に住めたら、毎日『冷水山』に登れるんだが、と思っている。

 

 7時、駐車地をスタート。

旧「石炭の歴史村・遊園地」の北側より、志幌加別川支流に沿う林道に入る。

そこからは旧「石炭の歴史村・遊園地」を眼下に望め、その荒廃ぶりが嘆かわしい限りだ。

この遊園地は、我が子達(現在35歳と32歳)が就学前に随分通って遊んだものだ。

そう広くはない遊園地の中を、あの乗り物、この乗り物と走り回った光景が鮮明に蘇る。

そんな風景のあとは、林道をしばらく進むと荒廃した建物が現れる。

夕張が炭都として栄えし頃の名残が、山奥にまで残る。

 『874m峰』は夕張山地の主稜線を外れた、夕張市内では最も高い山である。

以前から登ってみたいと思っていたが、アプローチが雪崩斜面に囲まれた沢沿いとなるため、手をこまねいてきた。

そしてついに2月27日、Hiromiを連れて偵察がてら挑んでみた。

しかし、その渓相を目にして断念。

雪崩が常時発生する状況だった。

ところが先日の雨の後の寒気で雪は全て固まった。

今がチャンスということで挑むことにした。

 

 沢は狭いが、歴史の古い夕張だ。

よく見ると沢筋には古い道らしきものが続いていた。

長くは続かなかったが、それを利用できたのはラッキーだった。

沢の左岸に尾根の取り付き点を見出すのだが、左岸沿いは一貫して断崖が続く。

そして小さな凾が現れ、急斜面で巻くことが困難なため、スノーシューを外して浅瀬を突破。

するとそこにようやく登れる斜面が現れた。

その先に進んでも尾根は複雑になり、すんなりとは登らせてくれそうもないので、その尾根を登ることにした。

地形図では尾根伝いに行けそうだ。

8時40分、尾根取り付き。

急斜面を登り、558m標高点まで上がると平坦になった。

そして広い。

その後は広い尾根を南に向かって進む。とにかくなだらかだ。

1kmほどそんな歩行を続け、

9時5分、636m標高点。

ここから尾根筋が向かう通り、進路を東に取る。

9時25分、699m標高点。

ここで雪に埋もれた林道と交差した。

林道というのはなんと奥深い山まで続いているのかと、つくづく感心させられる。

この地点まで来てようやく『874m峰』が進路正面にその姿を現した。

長年追い求めてきたものが目の前にある。

久々の新鮮な感動だ。

それからは急登を経て初登の『874m峰』の頂上に立った。

10時ちょうど。

周りを見てそれ以上高いピークがないことを確認。

ところがこの頃になると雪が降りだした。

下山は別の登行ルートを開拓すべく、北側に進路を取った。

降りしきる雪の中ではあったが、頂上を離れてしばらく下ると素晴らしい風景に出くわした。

針葉樹の疎林。

私が好むメルヘンチックな世界だ。

ここに来てこんな素晴らしい風景を目にしようとは・・・

しばし写真を撮ったり眺めたり。

その後更に北に向かって進むも、複雑な沢への下降尾根を早くに定めすぎ、枝沢に下りてしまった。

そうなるとアップダウンで時間がかかる。

 

 11時40分、登行時の尾根取り付き点合流。

沢を抜けてから昼食タイムをとり、

13時ちょうど、駐車地着。

 

 いやあ、長年の思いがかなった一座。

感無量の思いを胸に帰途に着いた。

 

 

 

 

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