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2016.3.20 『トマム石山』(1,075m)

 この週末は、祝日の月曜日しか山に出かけられない予定だったが、急きょ日~月曜で出かけられることとなった。

 

日曜の早朝、Hiromiを拾ってトマムへ。

『トマム山』~『落合岳』を予定して出発したが、JRトマム駅でToshiと合流した時点で空は厚い雲に覆われ、『トマム山』は半分から上がガスの中だ。

それで即変更して、『トマム山』とは高速自動車道を挟んで向かい側(南側)にたたずむ、『石山』に登ることにした。

もう何度も登った山で、厳冬期は短い斜面だが、極上のパウダースキーを楽しめる。

今回は雪が締まっているので、スノーシューでの登行。

 

8時ちょうど、トマム駅真裏の林道除雪終点をスタート。

スタートするとすぐ左手に古い貯水池が二つ現れる。

それを過ぎると十三線の沢川に架かる唯一の小さな橋を渡る。

『石山』だけを目指すには、この橋を渡ってすぐ、右手の斜面に取り付く。

しかしそれでは短い行程で終わってしまい、この一座のためだけに札幌から車を走らせたToshiに申し訳ないので、大きく回って稜線歩きを楽しむことにした。

十三線の沢川沿いの平坦地を上流に向かって進む。

つまり南に向かって歩くわけだ。

緯度で右手の『石山』頂上の位置を過ぎて更に進む。

 

9時15分、尾根取り付き点。

この森は自然界に生きる動物たちにとって、豊かなのだろう。

トドマツの太い幹にはあちこちヒグマの爪痕が残っていた。

そこで疑問なんだが、ヒグマは松の巨木に登って、いったい何をするのだろう?

固い松ぼっくりを採って食べるとも思えないが。

 

尾根はどんどん傾斜を増していくが、固い雪面にスノーシューのアイゼンがよく効いて心地よく登れる。

  9時50分、稜線上、957m標高点。

さあ、ここからが楽しい稜線歩きだ。

深いアップダウンを繰り返して、今度は概ね北向きに『石山』頂上を目指す。

視界を遮るもののない稜線歩きは実に楽しく、風景も素晴らしい。

Toshiが参加すると、自然に写真撮りの役目が二分される。

私が先頭に立ち、後方の二人を撮る。

それに対し、Toshiは最後尾につき、私とHiromiの写真を撮る。

そしてHiromiは何を考えることもなく、勝手気ままに歩くものだから、ひとりポツンという写真ができてしまう。

まあ、いいんだけどね~

 

深いアップダウンと稜線美を楽しみながら、楽しく歩き、ジワジワと『石山』が近付く。

『石山』までの間には「1,088m」、「1,058m」、「1,002m」という大まかに3つのピークを超えて進むため、なかなかアップダウンが激しい。

しかし雪が締まって歩きやすく、稜線歩きを楽しむには良い季節となった。

「1,002m」付近でちょっとしたハプニングが起きた。

 

突然Hiromiがクレバスにはまったのだ。

最初は「助けてーっ!」、「早く助けてーっ!!」と、叫んでいたが、放っておくと自力で脱出。

やればできるじゃん!

しかし、抜け出したクレバスを見下ろすともHiromiの身長以上の深さがあった。

11時35分、『トマム石山』頂上着。

一貫して天候はまあまあ。

数年前頂上の頼りない松の細木にくくりつけられていた真新しい『トマム石山』の小さい手書き標識が、やけに古ぼけて、文字が見えにくくなっていた。

 

昼食タイム。

Toshiのデータによると、我々『ミニ山の会』の昼食タイムは平均35分だそうだ。

この日もそうだったのかな?

 

下山は北に伸びる尾根を伝い、適当なところから東に下る。そして、文頭で述べた十三線の沢川に架けられた唯一の橋手前に出る。

ここでちょうど一周するルートを辿ったわけだ。

う~ん、いいルートだねえ。

12時50分、駐車地着。

いやあ、楽しかったね~

  

この日日帰りで帰途に着くToshiは、着替えることもなく、速やかに去っていった。

残った我々二人は、時間があるので着替え、片付け等をゆっくり済ませ、「さあ、行くかあ!」

っと、Hiromiが指をさしてニヤニヤしている。

なんじゃ?

指さす方に目をやると、なんとToshiのストックではないか・

「あいつまた忘れたのか!?」

そう、またなのよね~

昨シーズンも『芦別岳』登山口の雪の上にストックをを突き刺したまま帰宅した。

忘れ物や落とし物について、Toshiのことを語るときりがなく、とてもこの中では伝えきれないので、いつか別枠にてお伝えしよう。

とにかくToshiは忘れ物、落とし物のキングである!

そして原点は、小学生のころ、ランドセルに何も入れないで登校したことにあるようだ。

ランドセルを空にして学校へ、だぜぇ・・・

 

 

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