北海道の山野でとことん遊ぶ!!
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2019.9.21 『小化雲岳』(1,925m) 素晴らしい雪景色に感動!
今回の『小化雲岳』だが、
はじめからこの山に登ろうと思ったわけではない。
ウィークデーに晴れて、
週末雨が降るという誠にいまいましいパターンから、
ようやく脱することができた。
今回の三連休は土日が晴れると言うので、
金曜の夕方Hiromi を拾って、
天人峡温泉へと車を走らせた。
そして『化雲岳』登山口の駐車場で車中泊。
幸い他に車はなかった。
土曜の朝3時40分、
ヘッドランプ装着で登山口をスタート。
今回の予定は天人峡登山口から、
日帰りで『忠別岳』を往復すること。
それは日の長い7月だった。
しかし日が短くなった今、
この時刻にスタートしても、
帰り着くのが日没ぎりぎりになる。
もうすっかり日が短くなってしまい、
なかなか明るくならない。
真っ暗な中をHiromi がどんどん登っていく。
猪突猛進・・・
第一公園が近くなってようやく夜が明けた。
5時50分、Co.1,300で第一公園入口。
ここまで登ると先日大雪山に初冠雪をもたらした雪の名残が現れ始めた。
第一公園には湿原の中を木道が施設されている。
その上に雪がのり、一旦融けて凍りついている。
その凍った部分が怖い。
ツルッと何の抵抗もなく滑る。
そしてそれに傾斜がついていると最悪。
ツルーッと後ろに戻されて緊張する。
しかし背後に輝く表大雪のなんと美しいことか!
そんな第一公園を過ぎると、
今度は沢道となる。
私が第一公園の奥に足を踏み入れるのは、
今回が9度目になる。
この中で今回の水量が最も多く、
その後第二公園を抜けるまで沢道が続いた。
またこの沢道は登るほどに積雪が多くなり、
雪の重みで周りの笹が倒れこみ、
足元が見えずに時々ドボッと踏み抜いて、
深みに足を突っ込んでしまう。
それでHiromi が靴中を濡らしてしまった。
そして沢道の水が切れると積雪が更に量を増す。
表面が凍って中が柔らかい、
いわゆる最中雪がスピードを鈍らせる。
「鈍らせる」などと言っているうちはいいが、
そのうち股下まで埋まり、
身動きがとれなくなる場面も現れ、
もう一歩一歩がつらくて、
投げ出して引き返したくなった。
しかしほとんど快晴の空の下、
周りの景色があまりにも美しく、
そのまま引き返すことを拒んだ。
ただ、予定していた『忠別岳』はおろか、
手前の『五色岳』にも届かないことは決定的だ。
それで目の前の『小化雲岳』に登ることにした。
いつもこの麓を通りすぎるだけで、
いまだ未踏の一座だったのでちょうどよい。
登山道を離れ、
『小化雲岳』への斜面に取り付くと、
直射日光に照らされているため、
思いの外締まっており、
悩まされ続けたズボズボから解放されて「ホッ・・・」
純白の表大雪を背に楽しく登り、
9時ちょうど、『小化雲岳』。
360度遮るもののない素晴らしい眺めだ。
Hiromi と二人、大満足!
風がほとんどなく、実にのどかだ。
季節外れの雪景色を十分堪能し、
9時20分、下山を開始した。
『小化雲岳』基部まで下ると、
またズブズブ雪にヨチヨチ歩き。
そしてジャバジャバの沢道歩き。
第一公園の木道まで下るとホッとする。
木道に座り込んでパンを食べながら、
ゆっくりゆっくり休んだ。
第一公園を終えて登山道を下りだして間もなく、
意外な人物と出会った。
岳友のChieだった。
ヒサゴ沼で山中泊の予定で、
重い荷物を担ぎ上げて来たが、
我々の積雪情報にガッカリしていた。
そして『小化雲岳』付近で山中泊することにするかなと・・・
しばし談笑したChie パーティーと別れてからは、
残り4.5kmほどをただ淡々と下り、
滝見台で羽衣の滝を眺め、
13時25分、登山口。
予想を超える積雪に悩まされて、
予定を大幅に短縮したものの、
結果は10時間近くの山行となった。
しかし思いがけない雪景色が心に深く刻まれ、
豊かな気持ちで終了することができた。
忠別川でどろどろの登山靴とスパッツをきれいに洗い、
美瑛町から白金温泉へと車を走らせた。