自伝のための破片 13 林泉書房(松城町)の1
『全国古本屋地図』という本が手元にあります。全国の古本屋さんを地図を掲載して1つひとつの古書店を説明している本です。
昭和52年10月15日第1版~昭和53年8月15日改定新版第2刷、164ページ、定価800円。
この本の56ページに「林泉書房(松城町六四)は新本兼業、主人は老歌人であったが亡くなってしまって閉店してしまったのは惜しい。」と書いてあります。
「林泉書房(松城町六四)」はぼくの家です。ここに「主人は老歌人」とあるのはぼくのおじいちゃん(祖父)で福男(とみお)のことです。
おじいちゃんが亡くなったのは1974年(昭和49年)9月18日のことで86才でした。
「昭和53年」には閉店していません。父とぼくの2人でやる新刊書店としてちゃんと存在していました。「亡くなってしまって閉店してしまった」とあるのは大間違いです。
林泉書房が閉店になるのは、もっと先の10年後、昭和の終わりの頃のはなしになります。