原発と放射能の本 ふくしま集団疎開裁判の会編『いま 子どもがあぶない』本の泉社、2012年10月1日
今年4月26日に福島県が発表した子どもたちの甲状腺調査、2回目の発表で13師匠村の子どもたち3万8千人の36%に「のう胞」「結節」が見出されたと発表されました。
郡山市の14人の小中学生が、放射能からの子どもたちの避難(「集団疎開」)を求めて昨年6月に提訴した仮処分申し立てで、仙台高裁での控訴審が10月1日から始まりました。ネットで検索したら、どうも控訴審も多難なようです。
この本では、郡山市の放射線など、申し立ての根拠を詳しく説明しています。そして郡山市がすべて「不知」と答えていることも。また郡山市は、移住の自由はあるのだから不安な人は自主的に(つまり自分の費用で)引っ越せばいいと答えています。
郡山市の放射線量は空間線量率で0.65~2.15μSv/hです。換算すると、年間で5.694~18.834mSvです。
日本の法律では「放射線管理区域」は、0.6μSv/h以上です。つまり郡山市の一部を除いて、ほぼ全域が「放射線管理区域」になります。
年間10mSvだと、10年間で0.1Sv、50年間で0.5Svになります。
郡山市で昨年3月に計っていた郡山合同庁舎3階でのデータでは、最大8.26μSv/hでした。ところがこのデータの続きは、途中で1階に移動したので2.7倍になっています。修正すると22μSv/hにもなります。
これを積算すると3月12日から5月25日までで4~9ミリSvになります。
チェルノブイリでは、強制移住、希望移住(希望車は全員、住居・職を保証)に段階的に区分されています。日本では強制移住だけで、その線の外側は「自費で移住」だけです。
日本でどうしたらいいのか?別途、考えていることを書きます。
まずは、みなさん、この本を読んでください。