新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

タバコ増税論争:財務省から政治を議員政治へ持っていけるのか?

2008-06-01 20:38:21 | 医療

さて、続きます

先ほどのコメント欄からYosyan先生のBlogに行くと、佐賀県の手当て未払い問題はすでにいろいろ書かれていますので、今日は別の記事です

なお、佐賀県立病院の問題はCBのこの記事を参照してください

 http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=16314

 

さて、僕は以前にもタバコの問題は記事にしていました。喫煙者の方には怒られるかもしれませんが、タバコはさっさと増税するに限る・・・という考え方です。また、ニコチン濃度も規制してしまえばよいとも思っています(依存性の元ですから)

「ニコチン新薬:その前にニコチンの濃度規制を」 http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/9b912db565877ef843dd696a03be3f19

 「医療も教育も財務省が抑制:財務省が日本を悪くする?」 http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/s/%A5%BF%A5%D0%A5%B3%C0%C7

 

 さて、そんな中、再び朝日新聞にこんな記事が・・・。

「たばこ1000円」論争に火 「税収増」「主張安易」

2008年05月31日09時59分  

たばこ1箱を千円に」。日本財団会長の笹川陽平さんの「たばこ値上げ運動」が波紋を広げている。税収は増え医療費は減らせるという提言だが、「国を救う名案だ」「いや喫煙者への差別だ」と賛否の論争に火がついた。31日は世界禁煙デー。  

発端は、笹川さんが3月からインターネットのブログなどで訴え始めたアイデアだ。  

1箱約300円という日本のたばこの値段は安すぎる。1箱千円にすれば9兆5千億円の税収増が見込め、仮に消費量が3分の1になっても3兆円超の税収増が見込める。社会保障の財源として、消費税より先に議論すべきだ。千円になれば多くの人が喫煙をやめるので、健康被害が減って国民医療費を抑えられる。未成年の喫煙抑制や防火にも役立つ」と説く。  

 

提言はメディアで報じられ、ネットでも話題に。「身近な問題として大いに議論を。私は国会議員に働きかけて立法をめざす」と話す。  タクシーの禁煙化や路上禁煙条例の制定など、たばこをめぐる環境は厳しくなっているが、こうした動きを「禁煙ファシズム」として批判する声もある。  

ジャーナリストの斎藤貴男さんもその一人。「私はたばこが嫌い」としつつ、「健康を害して高い医療費がかかるから高い税金を払えというのは、後期高齢者医療制度と同じ論法。世の中はお互い様なのに人の生き方や好みを監視し排除するのはおかしい」。  

 

「タバコは神様の贈り物」の著書がある医師、橋内章さんも「禁煙推進で医療費が抑制できると言うが、果たしてそうか。仮にたばこが有害ならば、やめると寿命は延び、高齢者医療費も増える。安易な主張だ」と批判する。  

 

製薬会社ファイザーが4月、喫煙者9400人へのアンケートで「価格がどれぐらいになれば禁煙するか」と尋ねたところ、「500円」で54%、「千円」で79%の人が禁煙すると答えたという。  

値段について、日本禁煙学会の作田学理事長は「国際的に合わせるなら、千円ぐらいがいい。未成年も買いにくくなる」と笹川案に賛成だ。神経内科医としてたばこの害を実感する。「40~50代のくも膜下出血の多くは喫煙者。がんだけでなく他の病死のリスクも高く、周りで煙を吸わされる人も含めて健康被害は明らか。税金でなく罰金を科したいぐらい」という。  

 

こうした論争に、売る側のJTは「喫煙は特定の疾患のリスクを高めるが、吸うか吸わないかは個々人が判断すべきだ」と主張。喫煙者率と肺がん死亡率の相関関係も認めておらず、笹川案にも「特定の商品に過大な負担を強いる増税には断固反対。業界一丸となって反対運動に取り組む」(広報部)と構える。  

さて、政府はどうするのか。税制を考える首相の諮問機関である政府税制調査会の香西泰会長に取材を申し込むと、その答えは「税制の論議はこれから。現時点では答えられない」だった。(本山秀樹、上野創)

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久々に良い話を見た様な気がしました

タバコの増税から・・健康な高齢者が増えて、まさに健康日本・・・というところでしょうか。

健康を害して高い医療費がかかるから高い税金を払えというのは、後期高齢者医療制度と同じ論法。

とおっしゃっている斉藤さんの意見に関しては、僕は

自然に年齢が増えていくものと、自分がセレクトしているものとの違うを考えて欲しい

と思います。

 

何故、後期高齢者と喫煙が同じ問題になるのか教えて欲しい様な気がしますね。

 

また、橋本さん(橋内 章 医学博士。1953年東京生まれ。1978年群馬大学医学部卒業。1982年群馬大学大学院博士課程修了。1990~1991年アルバート・アインシュタイン医科大学モンテフィオーレ・メディカルセンター研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) )の

 

「禁煙推進で医療費が抑制できると言うが、果たしてそうか。仮にたばこが有害ならば、やめると寿命は延び、高齢者医療費も増える。安易な主張だ」

 というのは、

 「医療費が抑制できるかどうかはともかく、健康な高齢者や健康な壮年の方々が増えていくので、悪い事ではない。」

と思いますし

寿命が延びることで医療費が増えるのを否定するのであれば、あなたは医療費がかかるようになる前に、適切な行動をとってください

といいたくなります。

 

JTが反対するのは、至極当然の事です。JTは財務省の天下り先ですし、何故か「株の50%)を財務省が持っていますし・・・w

 

いってしまえば、ここで議員立法にできるかどうかは、財務省に押さえられた政治から、議員を主体とした政治に戻せるかどうか・・・というところでしょう。

 

さて、まとめます。

 

 5月31日は世界禁煙Dayでしたが、昨今タバコ増税の動きや禁煙を進める動きが加速しています。事実、JTのタバコ売り上げ本数は減っていますし、他の会社をJTが買収している(こないだの毒入り餃子もJTの子会社)状況です。

 

喫煙は健康被害を自分だけでなく、状況によっては他人にも与えてしまうものであり、「100害あって1利なし」です。 タバコ増税による税収アップおよび、それらを医療費・社会福祉費などに組み込む事は非常に重要な事だと思います。

 

タバコ増税に関して賛成の方は、応援をよろしくお願いいたします(喫煙している方も、どうかよろしくお願いします)

http://blog.with2.net/link.php?602868

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さて、もう一個書きたい感じですが・・・少し情報を集めてからにします

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個人の事情:先を考える・・・

2008-06-01 19:40:08 | Weblog

こんばんは

 

今日は朝から、ずっと実験していました。成功か失敗かといわれると・・・「失敗は成功の元、また・・・とらえ方の問題」ということで、「成功」という事にします。

いや、たぶんうまくいっていますよ。明日、βアクチンがそろえば、成功です。

もう、今回の実験系ではWesternはしませんw

 

そのあとも、こつこつ実験を続け、先ほど帰ってきました。

 

今日の実験中・・・・1時間ほど、札幌に残るように勧誘を受けておりました。うちの指導医にではありませんw 今、指導医とは喧嘩中(僕はあまり深くは怒りませんが、一度深い怒りをもつと取り付く島はありませんw)で・・・正直、まともな会話をしておりませんのでw  他の先生方です。

 

「(僕の)母校に戻りたい積極的な理由は何か?」

と聞かれ

 

「う~ん、少し前までは・・・やはり臨床でしょうか。

血液内科としてはありえない人数で、ありえない数の患者さんを診ていたので、それなりに鍛えられるかもしれないと思いました。しかし、僕が一人で戻る事で病棟縮小という事になれば、それは消えます。症例数全体の数が、恐らくこちらのほうが多くなります。指導体制もしっかりしているでしょうし、研究も出来ますし・・。

あとは、同期がいるからでしょうか?」

 

「こちらに来たくない理由は?」

「来たくないとは思っていませんが(指導医がいるけどw)・・・現実的な話をすれば、新しいところに飛び込むのは勇気がいる事です。また、お金の問題ももちろん・・・少しはあります。あとは(うちの母校の先生方に)義理を欠くことです・・」

その後もいろいろ話がありましたが、非常に悩ましいところです。

 

ただ、一つだけ気になったのは

 

「先生の実験に関して皆がきつい意見を言っていたのは、どちらかというと指導医が彼だったから、無理やりでもつぶしてやろうと思って、みんな言っていただけだよ。別に先生に対して他意はないから・・・」

 

・・・・多分、先生の優しさなんだろうけど・・・・

それって、つまり・・・どういうことよw

 

と、心の中で突っ込みを入れていましたw

 

いずれにせよ、夏には帰ることになりますが・・その先はいろいろ考える必要がありそうです。こっちの先生が言っていることが、ほぼ正しい事だと思いますからね。

 

まぁ、そんな感じで今はいろいろと考えております。

 

僕は・・・これでいて、結構安全第一主義なので、負けない体制・・・安全を確立してから動きたいタイプなんですけど、時々博打をうたなくてはならないこともあることは知っています。

 

あまり、甘い言葉にだまされるつもりもないので、情報収集はしていきますが・・。

 

自分の下した決断に関して、何があっても後悔しないこと。すなわち僕が真にやりたいことをきちんとできるような道を突き進んでいく事が、重要なのだと思っています。

 しかし、うちの母校もどうなるのかしら。大学病院なのに、診療科一個崩壊か?

 

完全に個人的な記事ですが、僕が後悔しないで(たぶんすることはないでしょうけど)これからも生きていけるように頑張れ~と思っていただける方・・・応援よろしくお願いいたします

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なかのひと 

もう一つ、ちゃんとした記事を書きます。

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