新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

職業選択の自由を守れ:そういうことするから人材が減るのだ

2008-06-17 20:46:22 | 医療

さて、続きます

 

本当にいろいろといやな事は続くもので、3連続でいや~な話が飛び込んできました。

もっとも、5分後の現在は

「ま、それも運命だろうw何事も塞翁が馬だな」

と思える自分がいるのですけど。

 

さて、続きの記事です。

まずは読売新聞の記事ですが、先ほどの記事とほぼ同じです。気にしているのは・・・自由に研修先を選べる・・・と言うところです

医学部定員増へ…医師不足解消目指し厚労省が近く発表

6月17日3時13分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080617-00000006-yom-soci  

深刻化する医師不足の解消に向け、厚生労働省は、これまで四半世紀にわたり抑制してきた医師養成数を増加に転じさせる方針を固めた。  

今後10年程度の医師不足対策を示す「安心と希望の医療確保ビジョン」に盛り込み、近く発表する。  

大学医学部の総定員は現在、ピーク時(約8300人)の9割強の約7600人(暫定措置を含めると約7800人)。同省は、関係省庁との調整で、ピーク時まで戻すことについてはおおむね同意を得ており、今後、さらに上積みする可能性を模索する。  ビジョンでは当初、増員の数値目標を掲げる方針だったが、80年代のピーク時の8300人でも不十分との見方もあるほか、財源問題の調整も残るため、今回は数値の明記は見送った。  

ビジョンには、2004年度に導入された新臨床研修制度の見直しも盛り込む。新制度は、新人医師が原則として自由に研修先を選べるため、都市部に医師が集中するなどの混乱が生じたとされる。

---------------------------

この書き方は「自由に研修先が選べる」ことが悪いと言わんばかりですが、自由に研修先を選べるのはむしろ普通です。今までが異常。ただ、魅力に欠けるところに人が集まるのか・・・と言うこと。

それが良いのか悪いのかは、いろいろ考えていかねばならないと思います。

 

ただ・・・・研修医がいなくなることで、大きな問題が起きてしまう・・・という状況が異常だとも思いますが・・・・。

 

 

自由と言う話ですけど・・・僻地の産科医先生の「防衛医大の6年生」と言う記事を読んでしまいました。

http://obgy.typepad.jp/blog/2008/06/post-1341-34.html

 

職業選択の自由を奪うようなことをしてはならないと思いますし、少なくとこの話は契約違反に近いと思いますので、僕もいかがなものかと思っています。

ほとんど、僻地の産科医先生と同意見です。

 

個人的にはそういう魅力に欠けるような政策を実施するからこそ、人材が失われていくのでしょう。

 

まとめます。

何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」という憲法第22条がありますが、自由な研修の制限(まだ行ってはおりませんが・・・居住・移転の自由)や自分の診療科を決定すると言う職業選択の自由が損なわれそうな状況です。

憲法に記載された基本的人権としての大きな要素の一つが、こういったことを切欠にどんどんと失われていく可能性に危機感を感じます。

 

職業選択の自由をまもる必要性があるだろう・・・と思われる方は応援をよろしくお願いいたします

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

しかし、本当に疲れているようです。ただ、体調が悪いだけかもしれませんがw

 

では、また。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

医師の定数アップへ:それ自体は評価したい

2008-06-17 20:17:04 | 医療

こんばんは

 

久々に昨日は記事を書きませんでした。来週も記事を書くチャンスはあまりなさそうです。ちょっと忙しくなります。

 

今日はいろいろやっておりましたが、なかなかOSCEというのを一律化するのは大変そうだと実感しました。 OSCEの一律化を達成するためには・・・などと思ったりします。

 

さて、遅ればせましたが・・・町村官房長官の話などをBlogの記事に書いていきたいと思います

 

医師の絶対数が足りない、医師の定数を増やすべきだと言う発言は非常に重要な発言ですが、その他の問題をどうするべきか・・・

特に実際に医師を増やすに当たりどのような政策を考えているのか・・・とは思います。

 CBからです

 

 町村官房長官「医師の絶対数不足」

6月16日13時3分配信 医療介護情報CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080616-00000000-cbn-soci  

町村信孝官房長官は6月14日、日本麻酔科学会の公開シンポジウムに寄せたあいさつで、救急の受け入れ不能など医療の危機的状況に言及し、「こうした事態に至った原因の根底には、絶対数として医師の不足がある」と指摘。医師不足が勤務医の疲弊を招き、責任の一端は政治にあるとの見解を表明した。その上で、福田内閣の官房長官として、安心・安全の医療提供の実現に努力する考えを示した。舛添要一厚生労働相が私的諮問機関の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議で医師の増員策を検討する中、強力な後押しとなりそうだ。  

町村官房長官はあいさつ(代読)で、産科や外科、麻酔科、内科などの勤務医が次々と辞め、救急の受け入れ不能の問題が生じるなど、地域医療が深刻な状態にあることを指摘。その上で、医師の絶対数が不足していることに言及した。さらに、過酷な労働環境の中で働く医師らが、肉体的・精神的に限界に達しているとの見方を表明。医療関係者と患者側が一体となって医療崩壊や委縮医療を食い止めていくことに「福田内閣の官房長官として実現に努力したい」と、政府として医療を支えていく姿勢を示した。  

「医師不足」の問題については、地域や診療科による「偏在」か、「絶対数の不足と偏在」かの議論がある。厚労省は2006年、「医師の需給に関する検討会」の報告書の中で、医師数自体は足りており、地域や診療科による「偏在」のみが問題としていた。その後、政府は今年2月に、民主党の山井和則衆院議員が提出した質問主意書に対する答弁書の中で、「医師は総数としても充足している状況にない」と、医師の絶対数の不足を認めている。  

次回の会合で最終回を迎える予定の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議でも、舛添厚労相が医師を増員することを既に明言しており、超党派の議連や民主党も医学部定員増を打ち出している。

-----------------------------

まずはこの記事に関してだけ・・・。

 

個人的には医師数を増やす決定をしたことは、良い方向を向いてきていると評価しております。

しかし、現実に医師をどこまで増やすのか。どういうプランを考えているのか。医師を増やすために各大学の定員増を考えているのか? それとも新規医大(まぁ、作らないだろうけど)を考えているのか?

 

さらにいえば、大学の医大生の定員を増やしたとして、講義はともかく実習はどうするのか?

などなど、いくつか疑問点が沸いてきます。

 

また、医療費そのものの問題や医療事故調などの問題、医局と言うものをどうするのかといったような問題まで様々な問題があります。

 

そういったことに関する「大きなビジョン」を持っているのか、詳細な検討をしているのか・・・と言う事が非常に不安です。

 

まとめます。

 

医師の増員に関して町村官房長官の発言がありました。また、次の記事にする予定ですが閣議決定もあったようです。

 

この医師の増員に関する「大きなビジョン」や「詳細なプラン」を持っているかどうか、さらに医療に関する様々な問題をどのように解決していくかと言う事がまだまだ山積みにされています。

 

小さな小さな一歩を踏み出した事を評価し、更に大きな問題を解決していくべく力を注いでいかなくてはならないと思います

 

医師数の増員の決定、それそのものに関しては評価しようと思われる方は応援をよろしくお願いいたします

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

さて、昨日からいろいろ疲れが蓄積しております。今日はちょっと休養したい気分です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする