新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ど~でもいい話:僕と研修医

2008-10-12 15:52:17 | 医療

こんにちは

 

さて、今日も朝からいろいろやっておりました。肺炎の患者さんの状態も随分落ち着いたようです(G-CSFで持ち上げながら叩き中。免疫グロブリンは投与せずに行けそうな感じ)。患者さんも1人退院したし、いったん白血病の患者さんを外泊に出し・・・Induction行っている患者さん二人も軌道に乗ってきました。 他の患者さんたちも安定しております。

 

ということで、一度帰ってきました。

 

少し自分自身を考える時間を持ちたいと思っております。 久しぶりに「菜根譚」でも読みなおしてみて、Mission Statementに関して立て直します。

 

 

今日は休憩が取れそうです。

 

さて、自己内省の時間を取る前にど~でもいい話です。

 

個人的にですが研修医の教育も含めて「教育」に関しては興味がある人間です。必ず報告は要求しますが、検査を行う分にはやりすぎ(の時もありますけど)はあまりないと思うので、検査を行う分にはどうぞ~と言っています。

 

もっとも、やった血液検査の解釈も含めて必ず聞くようにしていますが・・・。

 

 「○○~、この血液ガスの所見について・・・どう考えているの?」

「この血液検査の結果を見たら、何かしたくならない?」

「ほぉ~で、それをどう解釈しているの?」

 

 

僕は研修医時代にどうすれば研修が良くなると思うかと、研修責任者に尋ねられ4つのポイントを指摘しました。

 

そのうち、すぐにでもできることとして

「指導医の先生が、研修医に『君はどう思っているのか?』と尋ねるだけで研修の内容は良くなります。彼らの教育にも将来の患者さんのためにもなります」

 

と、いいました。

 

言った以上、自分では必ずやるつもりでいます

 

時々、遅い!と思うと自分で動きだしますけど・・・。

 

基本的に「気が短い」血液内科医ですからw

 

検査をした分、質問される研修医。 けど自分で考えて実行しなくては、将来の血肉にはならないと思うのですよね。

それは僕も同様なのでしょうけど・・・

(20年以上現場で勤務されているベテランの先生に囲まれていますので、僕はかなり勉強になっています。基本的に幸福なのでしょうね、僕は)

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それでは、また・・・

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血液疾患の肺炎、しかも高齢者:研修医の皆さん、やった処置は確認しましょう!

2008-10-12 01:56:06 | 医療

こんばんは

 

再び帰ってきました。

 

午後11時過ぎに電話があり、昨日肺炎(と言ってもCTでも疑わしい場所は少ししかなかった・・・。呼吸器科の先生に確認してもらうくらい)で入院した80代の多発性骨髄腫のおばあちゃん・・・が39.8度の発熱と呼吸状態の悪化があったと・・・

 「左下肺野に明らかなCoarse crackleが聞こえ始めました。血液培養と血ガスは取りました。一般採血もしました。」

「Dataは?」

「一般採血は肝酵素の上昇があるほか、白血球も上昇していなくて・・・CRPは少し上がって10台です」

・・・・・・白血球は上昇できないんだよ・・・。CRPは仕方がないとして、BUNの上昇とか(脱水)もないのね

 

「ガスは?」

pH 7.51,PaCO2 21,PaO2 68・・・・で様子見にしようかと・・・・」 

・・・・様子見?

酸素は始めてね?あと、白血球はある(4000くらい)から(あと熱が37~38℃でガスも悪くなかったから)2回(MEPM0.5g×2)投与にしていたけど、ちょうど2回目の投与から6時間たっているから今から抗菌薬(MEPM使用中)追加して・・・」

「あ~わかりました・・・」

 

 

 その後、どうなったか連絡を15分ほど待っていましたが連絡なし。思わずこちらから連絡

 

「今どこにいますか?まだ、病棟?」

「いえ、車の中です・・・」

 

・・・・こいつ、確認してないな・・・・。

 

「了解、お疲れ様~」

と、病棟に行ったのが12時前

 

・・・・ 酸素がつながったのは僕が到着してすぐ

・・・ 酸素投与して評価せずに帰るどころか、見届けてないじゃん・・・・

 

こいつ、肺炎の怖さを分かっているのだろうか?

しかも多発性骨髄腫で液性免疫ないのに・・・

しかも白血球が上昇しないくらい、骨髄弱っているのに・・・

 

カルテを読むと・・・

「SpO2が確保されているので、経過観察とする」

アホか、こいつは・・・ どれだけ頻呼吸でPaO268に保っているのか、分かっているのだろうか?RR28と自分で書いているのに様子見か?

 

しかも、これ21時のイベントじゃないか・・・

 

「メインを1500ml/Dayにあげて、MEPM増量、明日CTとXp。ガス、今から取るから」

 

 血ガスとって改善を確認(呼吸数も改善12~14回/分)、少し熱下げて(38℃以下には下げないことにしています。死亡率が上がるのが証明されてますので)、いけるという状況になったので帰ってきました

 

さしあたり、G-CSFの投与は少し検討して、本当はIgG8000(当然Monoclonal)もなければ免疫グロブリン5g/Dayでスタートなんだけど…。血栓作るとヤだから様子を見よう。

 

明日・・というか、朝「お仕置きだべ~」状態です。

ついでに研修医全員に対して言うんですけどね、こういう話は。

 

全員が我が身と思って聞けばいいのですけど・・・

 

昔僕も言われましたが(Dataが出たらすぐ確認が基本)

検査を出して確認しないなら、検査するだけ無駄

今回のは

処置を施してその結果を確認していないなら、何を評価するんだ?

という突っ込みですね。

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まったく、一年目研修医の中では一番できると思っていたのに・・・

 

と、ちょっとだけ愚痴を言っています

 

血液内科でなくても肺炎はすごく怖いのになぁ・・・。

さらに血液疾患の肺炎はすごく怖いんだよ。・・・・・まったく、偶然抗癌剤投与のために来た時に引っかかったから軽症~中等症で入院したのに、重症化させたら意味がない

 

 

あれ・・・気がつくとDay-2になっていた・・・。

それでは、また。

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