こんばんは
今日は忙しすぎて食事も満足にとれず、今18時間ぶりの食事をしております。
流石に途中で腹痛があり、たぶん胃酸の出すぎだろうと思ってPPI内服。いったん軽快しそのまま仕事をしておりました。
僕の日課ですが・・・毎朝、病棟に登場。血液の患者全員のVitalなど確認。おかしな患者さんがいたらまずそこへ行き、その後全員を診ていきます。それが終わったらいつもは食事ですが、今日はできないので病棟に行く前・・・5時ころ食事をしています。
で・・今日は外来開始・・です。
先週外来に来た不明熱の患者さん。一般的に僕が初診の患者に出す血液検査のほかに、「RF、ANA、C-ANCA、P-ANCA」を出したところ、見事にP-ANCA413とヒット。 膠原病科に行っていただくことになりました。
しかし、P-ANCA413の恐ろしさが分かっていない僕でした・・・・。
「モチはモチ屋・・・。コラーゲンはコラーゲンに任せるのが良い」
心からそう思いますね。
外来に関して・・・いつも時間はかかるのですが(再発だとか、何か大きなイベントがあると時間がかかる)、今日はすべての診察も終え、紹介状の返事書きに加えて・・・。
先日・・患者さんの御家族が一度話を聞きたいということで、外来にいらっしゃいまして19時から説明開始。
いろいろ本を読みながら質問されていましたが、1時間ほど話をしたところで納得されて帰って行かれました。
そこから再び紹介状などの返事を書き始め、病棟に上がり今日のVital、検査データその他を確認して、医局へ行き・・保険関連などの書類を書き・・・
P.M10時過ぎに腹が減りすぎて・・・力尽きました。ここって出前頼むのって10時前でないと頼む場所ないのよね・・・。
そんなこんなで今日は早めに帰ってきたというところです。 ということで、今日の記事に行きます。
朝ニュースで見ながら…東京都内も危ないな~と思いました。そろそろ国民全体が危機感を持ってもよさそうなんですけど・・・
<妊婦死亡>拠点病院なのに… 産科医不足、また悲劇
10月22日12時28分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000045-mai-soci
都心の救急医療体制のほころびが浮かび上がった。妊娠中に脳内出血を起こして亡くなった女性の受け入れをいったん断った東京都立墨東病院(墨田区)は、リスクの高い妊婦に対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、産科医不足で救急搬送の受け入れを制限していた。繰り返される悲劇はどうすれば防げるのか。専門家からは「医師不足解消のため、都や国全体の問題として取り組む必要がある」との声が上っている。【樋岡徹也、関東晋慈、中村牧生】
【関連】妊婦死亡:7病院に受け入れ拒否され手術3日後に 東京
墨東病院によると、昨年末に産科の常勤医1人、今年6月に研修医1人が退職し、医師が計6人となった。このため、7月から土日と祝日のセンターの当直医を本来の2人から1人に減らし、周辺の病院に週末の受け入れの協力を求める文書を配布していた。
脳神経外科非常勤医員の経験もある坂本哲也・帝京大教授(救急医学)は「(都内9カ所の)周産期センターの機能を果たせなくなるという状況にまでなるのなら、社会の安全を保証できない。東京都の福祉行政の責任を問題にするしかない。産科医師が仕事をしやすくなる環境作りが欠かせない」と指摘する。
三鷹市の杏林大学医学部付属病院で1、2次救急医療の責任者を務める松田剛明准教授(救急医療)は「妊婦の急変には救急医に加えて産科医の協力が不可欠」と指摘。しかし、産科医は全国的に不足しており十分な当直態勢を組めない状況で、「無理して受け入れて死亡した場合、病院や医師が訴訟を起こされて負ける懸念もある」と話す。
医師不足を背景とした同様のケースはこれまでも相次いでいる。 奈良県大淀町立大淀病院では06年8月、分娩(ぶんべん)中に高崎実香さん(当時32歳)=奈良県五條市=が意識不明となり、19病院に受け入れを断られて緊急搬送先の病院で亡くなった。
高崎さんの義父憲治さん(54)は「東京にはいくらでも病院がありそうなのに、このようなことが起きて驚いている」と繰り返される悲劇を憤った。そのうえで「搬送先が決まらない間、家族らはやきもきしたことだろう。救急に対応する病院は、無駄だと思わず、医者の数にゆとりを持たせるべきではないか」と指摘した。
ほかにも07年8月には下腹部痛を訴えた奈良県の妊婦が病院に受け入れを断られ、救急車で大阪府内の病院に運ばれる途中に死産。同年12月には嘔吐(おうと)などを訴えた大阪府の女性(当時89歳)が30病院に受け入れを断られ、収容先の病院で死亡。今年に入っても、1月に胸痛を訴えた東京都の女性(当時95歳)が、11病院から受け入れを断られ死亡している。
◇「あってはならないこと」…石原都知事 妊娠中の女性が7病院から受け入れを断られ、死亡した問題で、石原慎太郎都知事は22日午前、報道陣の質問に「初めて聞いた。あってはならないこと。そういうことがないように(救急医療体制を)作っているのに。なお調べて対処します」と答えた。【須山勉】
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いろいろ書かれていて、また机上の空論をと思ったのは最後の太字・・
「救急医療を行う病院は無駄だと思わず医師数にゆとり」
というのは無理でしょう。
全体の総数にゆとりがないのだから
地域に医者を増やせ
救急担当に医者を増やせ
小児科に 、産婦人科に 、循環器内科や、血液内科、外科、麻酔科・・・
医者を増やすべきだと思われる場所は・・無数にあります。
むしろ、どこをどう考えたら「偏在」になるのか不思議なくらい足りていません。 都会だろうとどこだろうと医師は不足しています。
もはや国民の安全保障はないようなもの。
医者の数が足りない・・ということがどういう話につながるかというと・・・
「助けられる可能性のある人を助けるようにする」
というTriageにつながるわけで・・・
(本当のTriageはナポレオンがエジプト遠征していた時に、先頭に復帰できる可能性がある兵士を優先して治療したことから始まっています)
「普通にやったら助けられない。けど、延命やもしかすると治癒できる可能性があるから頑張ろう」
と思って受け入れたら、本当に助けられる人を受け入れられなくなったりする
この9月、10月に5名の白血病患者が来ました。2名は受け入れを断らざるを得なかった。その患者さんたちが、うまく他の血液内科のある病院に行きつけばよいのですが…行きつかなかったら助けられないわけで・・・
かといって、もう無理でしょう…と、ある種の患者さんをはじめから見放すのもどうかと思いますし
実際あの頃は肺炎だとか、そういった患者さんが数人来てました。高齢者、血液疾患の肺炎というだけで重症度高いわけですけど・・・・。それよりも若い白血病患者…と言われたら、そうかもしれないなどと思ったり・・・。
実際にこのままの医師数では全国的に「助けられない人は見放していく」ということになりかねないですよね。
多くの政治家、官僚にはそういう危機感もないわけで・・・
どういう状況になっているか、現場に来ていないから全く認識ないのでしょう。 本当に大きな問題だと思います。
今回の一件、いろいろな意味が考えられると思います。
ひとつは産婦人科の減少などの問題
もう一つは都会に医者が多いというのが迷信だということ
最後にこのままだと多くの国民がTriageをされて、十分な医療が受けられなくなるだろうということ。
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これは今のまま行ったら起こるだろうと思っています。
その危機感を持って政治家や官僚の皆様が対応してくださるのを期待します。
それでは、また。