新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

全ての人のためにできることをやる

2009-01-24 07:50:11 | Weblog

おはようございます

 

今日はこれから当直です。当直交代前に病棟を見たいので、一言だけ。

 

やはり「すべての人のために、自分のできることを全力で行う」という理念を胸に、これを自分の行動原則として適応して頑張り続けるしかないな~という結論に達しました。

 

ま、プライベートも仕事も何もかも、自分を含めたすべての人が幸せになれるように微力を尽くして頑張る所存です

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なかのひと

その方が僕には似合っていそうだし、何よりも僕自身の中にエネルギーが満ち溢れてきますので・・・。

 

ということで、僕はこれから病院に移動します

それでは、また。

 

 

そういえば新年早々忙しすぎて「Mission Statement」を立て忘れていたな・・・

コメント (4)
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臨床研修改革案?

2009-01-24 01:04:52 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

帰ってきました。今日もバタバタしておりましたが、いったん21時前に帰り、その後22時過ぎに呼ばれて今に至っております。

まぁ、直接関与するわけではなかったのですが・・連絡があったので・・・。

 

 

今週はいろいろ考えるところがあり、肉体的にも精神的にも疲労していましたが

 

回復~

 

回復力あるんですよね。

というか、何かにとらわれる必要性を感じない人間が何かにとらわれるとろくなことがないと思っただけですけど。

 

さて、では今日の記事です

朝日新聞からです。新臨床研修に関しての記事ですが皆様はどうお考えになられますでしょうか?

 

臨床研修、実質1年に短縮? 「経験不足する」と批判も

2009年1月22日11時4分 http://www.asahi.com/health/news/TKY200901220038.html  

新人医師に2年間義務づけられている臨床研修制度について、国が、実質1年に短縮できる見直し案を提示している。医師不足に対応するため、地方の国立大学病院などの要望に応じた。だが、医師の診療能力を高めようと導入された制度の趣旨がゆがみかねないと、批判の声も上がる。(野瀬輝彦、和田公一)  

21日午後、東京・永田町であった自民党の議員連盟「医師臨床研修制度を考える会」。厚生労働省の担当者は、臨床研修の必修科目を内科や救急など最も基本的な診療科に限り、現在は必須となっている精神科や小児科などを選択制にする「見直し案」を説明した。この案だと、2年の研修期間のうち後半の1年は、将来専門としたい診療科での研修を主軸にできる。  

同省は、この案を文部科学省とともに開く専門家の検討会に「たたき台」として提示。10年度からの実施を目指し、3月末までに最終報告書をまとめたい考えだ。  

見直しの狙いは、地方の国立大学病院などに若手医師を確保すること。様々な診療科を回る期間を短くすることで、小児科や産科、外科などの専門医を早く育てたいという要望が寄せられていた。  

臨床研修が必修化された04年より前は、新人医師の7割が大学で研修を受けていた。だが開始後は5割以下に。若手が不足した大学は、地域の病院に派遣していた医師を引き揚げざるをえなくなった。  

「医師が行きたがらない地方に若手を派遣してきたのは、大半が国立大学病院。現状では、そうした派遣機能が維持できない」と厚労省幹部は見直しの背景を説明する。  

今後、地域別に研修医受け入れ人数の上限を決め、地域偏在を正す方法も検討する。  

だが、見直しで医師不足にどこまで対応できるのか。今でも2年間の研修が終わった後、指導体制や給与など待遇への不満を理由に、大学に戻る医師は外科などで年々減る傾向にある。「この見直し案では、かえって医師の偏在を助長するのではないか」と、検討会の委員の一人は懐疑的だ。  

また、学会などは「基本的な診療能力を向上させる」という現行制度の目的が損なわれると、案に反対する。  

見直しで必修科から外れる可能性が高まっている精神科。臨床医や学者、病院経営者らでつくる「精神科七者懇談会」は見直し反対の要望書をまとめ、検討会の高久史麿座長あてに提出した。日本精神神経学会の小島卓也理事長は「心の問題や自殺予防対策などは、専門外の医師でも精神科医療の基礎知識と診療能力が要る。見直しは時代の流れに逆行している」と厳しく批判する。  

全国の6割以上の病院が加入する「四病院団体協議会」も昨年12月の会見で、見直し案に疑問を呈した。日本病院会副会長の堺常雄・聖隷浜松病院長は「地域や診療科ごとの医師の偏在は臨床研修制度の開始前からある。制度自体は医師の質を向上させており、なぜいま見直しをしなければならないのか」と話す。  

《臨床研修制度》 医師に基本的な診療能力を身につけてもらおうと04年度から必修化された。原則として医師国家試験合格後の2年間に7科・部門を順番に回り、先輩医師から指導を受ける。研修先は自由に選べるため、症例数が多く経験を積める都市部の民間病院に研修医が集まり、地方の大学病院などで若手が不足する原因となった。

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僕は新臨床研修制度1年目の人間で、この制度で研修を受けた人間ですが・・・。 この制度は「個人」の考え方で非常に研修の内容に差が出ます

 

それこそ全員が「この診療科で何かを学ぼう」という勢いでやるのであればともかく、「どうせローテーターだし、そこそこ頑張ればいいか」というスタンスであれば有効な制度にはならないでしょう。

 

また、指導医の立場にしても・・・・特に専門性が高すぎる上に人手が足りない診療科では指導医も

せっかくある程度学んでいって、ようやく使えるようになったのにすぐいなくなる・・・。人手も足りないし、教えても最終的にいなくなるし・・・

という考えになってしまう方もいるだろう。

 

 

僕は現場の意見であれば「この案に賛成」ですね。

現場にいない先生がいろいろ「現場を見ず」におっしゃっているような気がします

 

それほど人手が余っている診療科があるのだろうか?

 

この診療研修制度の大きな利点は「様々な診療科を研修し、幅広い知識経験を得ることができる」ということだと思う。 しかし、その経験を得るのも個人差が大きすぎるし、教える側も学ぶ側もいろいろ考えなくてはならないのだと思う

 

自分の経験で申し訳ないのですが、僕が経験した診療科は細かく言うと以下の通り

 

血液内科・神経内科・呼吸器内科・内分泌/代謝内科・循環器内科・腎臓内科・消化器内科・消化器外科・救命救急(某3次病院)・麻酔科・胸部外科・皮膚科・精神科・産婦人科・小児科・地域医療

そして空いた時間に検査部(超音波検査、微生物検査、血液検査)

 

それぞれで経験したことはいろいろありますが、それぞれで「何を学ぶか」を自分なりに明瞭にして学んだ結果だと思っています

 

わかりやすいのは皮膚科。僕は申し訳ありませんが皮膚科の疾患、それに関しては教科書的に有名な病気であれば見て気が付きますが(今回入院したリンパ腫の患者さんの皮膚病変は尋常性乾癬だくらいはすぐわかります。これは学生時代の知識ですけど)、それ以外は皮膚科の専門医でないと判断できないことが多いです。

というより、患者さんのことを考えれば専門の先生に投げます。

 

僕はただ・・・急性もしくは慢性の湿疹であることがわかり、どのようなステロイド外用剤を使うのか、それだけに絞って1ヵ月半学びましたし、それを教えてほしいといいました。どこまでを皮膚科の先生に相談し、どこからは自分の手にとどめて皮膚科の先生の手を煩わせないか・・・ということを学びました。

あとは漢方薬ですけど・・・。

 

おかげでステロイド外用薬は結構皮膚科の先生とチョイスが合うようになっています。基本が大事です。考え方の基本が・・・。

 

あれもこれも学ぼうとしても無理で、自分が将来やりたい診療科に反映できる何を学びとるか、患者さんに反映できる何を学ぶか・・それに集中させるしかないと思っています。

 

だって、中途半端に学びとったら患者さんに不利益しか与えないのだもの。

 

精神科でも同じ。統合失調症、その治療は学ばなくてもいいと思っていました。患者さんとはいろいろ話したりはしましたが、僕はうつ病の人がどういう状態になってくるか、初期のうつ病はどういう状況か、緩和ケアがらみで「うつ」、内科の初診でよく来る「うつ」などをきちんと見分けられるか・・・。そこに重点を置きました。

それだけ学べれば良い。言い方が悪いですけど、僕はそれを集中的に学び・・・あとは付加的なものでした。

 

しかし、困ったことはないですし内科初診のうつ病患者さんを見抜くのには役立っています(例えば・・高血圧初診が話をよく聞くと・・睡眠不足に発展し、休日の過ごし方を聞きだして趣味のDVDも見れなくなった・・と聞きだした時点で精神科の先生にお願い…という感じです。こんなのは話を聞いていたらわかると思います)。

 

だらだらと適当に学んでいたら、これだけの診療科を回っていたら何も得ることなく終わります。その診療科に慣れて終わりです

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なかのひと

教える側もどれくらいのタームで研修医がいるのかで全然教えられることも違いますし、任せれる範囲というのも異なってきます。

 

そうするとお互いの時間の無駄になる

だからこの研修制度はいろいろ変えねばならない。

 

僕は過去にこの研修制度も含めて、最終的には医局制度も含めた医師教育制度・医学教育制度の改革が必要というスタンスでBlogの記事を書き続けております

 

いろいろ過去にも書きましたが・・・少なくとも一部の人には「今の研修制度」は役に立つと思うのですが、惰性に流される人が多いと考えるならば・・・改善しなくてはなりません。

 

診療科云々ではないです。この場合は日本の医療や将来の医療、将来の医者のレベルに関わってきます

それは国民のためにもなることだと思っています。

 

経験不足になるのは恐らく今の状況をそのまま続けることではないかと思います。

 

一部の人ではなくて、おそらく多くの人が現状の研修制度よりは改革案の方が「まだ」ましだと思うのではないかと・・・

 

この改革案の方がまだ良いだろうというのは「1年」をどうしようするかを考えねばならないので、自分の道を早めに決めねばならないことです。

 

自分の道が定まっていない人は・・・結局度の診療科でもお客さんとして過ごしていくのです。

 

自分の道が定まっているから、「私たちの行く道ではこのようなことで(この診療科の知識を)使用する可能性がある。だからこういうことはきちんと学ばなければならない」とか「ここまでは学ぼう。ここから先はこの診療科に紹介できるだけの知識を得よう」とか学び方がいくらでもあると思っています。

 

また、産婦人科などを全員研修にするのは反対です。

 

僕自身が何も学べなかった唯一の診療科は産婦人科だと思っています。

特に産科

 

まぁ、婦人科は腫瘍内科的な分野を学びましたが・・産科はなにも役立っていない。

 

本当は産科を学ばせたいのだろうけど、結局「ローテーターの研修医(特に男)」には何もさせられないのである。

これは指導医の先生方も苦労されているのではないだろうか?

 

いい方が悪いですけど、産婦人科の医師でもないローテーターの若い医師に・・若い女性がいろいろなことをされるのは嫌でしょうし、何かあればいろいろ責任問題になるでしょうし、それ以外にも問題事項は発生します。

それゆえ結局産科の指導医の先生も患者さんに聞いてはくださいますが・・・

「男性の研修医には見てほしくないと患者さんが言っているからごめん」

と言われてましたし、患者さんの許可をもらえるなんてことは少なくとも僕は一度もなかったですね。

 

僕もかなり積極的にいろいろなことをして学ぶタイプですが、産科に関しては何もできず。分娩などに立ち会うくらいでした(一応産科研修したときの10000例目の出産に立ち会ったうちの一人です)

 

因みにこれはK大出身の(結構同世代では有名な)医師も同じことを言っていました(たまたまICLSのインストラクターコースを受けた時に同じコースの同じブースだったのでいろいろ話をしていました。学生時代もあっていて、研修医でもあって、内科認定医試験の時も会いました。世間ってせまいですよねw)。

 

僕の意見はそんな意見ですけど、他の方はどう思っているのかしら?

 

ということで、実はもうすぐ1時です。

今日は(土曜日)の当直なのでそろそろ失礼します。

 

では、また。

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