こんばんは
相変わらず寒いですね。今日は走った後に、近所のショッピングストアに行き「焼きサバ定食」を食べ、ハリーポッターのブルーレイを購入し、ボジョレーヌーヴォーも購入。今に至ります。
もっとも、ハリーポッターはしばらく(暇ができるまでは)寝かせておこうかと思っています(だれか、つっこんで)。
さて、先ほど「TPPと医療:医療を売るか?その前に売れるか?」という記事にまる子さんがコメントをくださいました。
コメントを返す時
「実際、自由診療でどうやったら設けるかね・・・?」
と思いました。
高い値段を設定しても患者さんが治療を受けにくるだけの評判を獲得しないといけません。
その評判は当然
「あの先生は治してくれる」
というものです。
すべての患者さんが助かる…というのは申し訳ありませんが、まずないと思います。
急性白血病でも「予後不良因子」というものがあります。このような遺伝子を持っていると、初発時に白血球数がいくつ以上だと・・・とかですね。もともと助かる可能性が低いと思っていても、患者さんを助けたいと思うから(急性白血病に関しては、何もしなかったら1か月以内に多くの患者さんは死にます)頑張るわけです。患者さんとともに。
ただ、評判をよくしようと思えばどうすることができるか・・・というと、治る可能性の高い患者さんを積極的に治療し、予後不良因子を持つ人はできるだけ他院に送る。そうすれば患者さんは治る人が増えますよね。そういう裏の事情が分かったら、評判なんてガタ落ちでしょうけど。
また、それって「人の命を選別」しているので、平時としては「それでもてめぇは人間かぁ~(by レイ(北斗の拳))」
と思うところもあります。
人の命の選別。それをTriageと言いますが、災害時や戦争時のように「医療資源」よりも「患者数」が多い時に行うべき処置です。もっとも、過去の記事にも書いてきましたが「今の日本」は医療資源は枯渇する直前だと思いますけど。
そのTriageを平時に行うことは、本来・・・認められません。人の命を選別するような権利が誰かにあるわけがないと(戦争や災害時だから、多くの人のために、心を鬼にして行うことがTriageです)思います。まぁ・・・以前書いた記事でいろいろコメントをいただきましたが、血液内科も壊滅的な地域がありますし、若手は減少している地域が多いと聞きます。そういう意味では少なくとも血液内科領域は将来的にTriage(若い人優先など)をしていかざるを得なくなると思います。
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評判がよくなれば、多少の高い診療費でも受診する人は増えるでしょう。例えばよくテレビで出るような脳神経外科の福島先生に手術してもらえるならお金はいくらでも積みます…という人は出てきてもおかしくないのではないでしょうか。別に福島先生がそういう方だとは思っていませんが。
医師として「来る患者さんは拒まず」というのは僕は当然の姿勢だと思っています。
しかし、もし自由診療をすることになったらそういうことを考える人(僕も普通に思いつきますし)は大勢いると思います。実際に人の命を平時に選別するような傲慢な医師がどの程度いるかは知りませんが・・・・・。
杞憂ではなく、そういうことはおそらく行われると思います。
それでは、また。