日曜の朝突然思い立って出かけることにした。さわやかな新緑の季節になると多摩湖と狭山湖のあたりに自転車で出かけることが楽しみの一つになっている。多摩湖自転車道は全長が21.5キロある。武蔵野市の境浄水場から多摩湖までの水道管の上をほぼ一直線に走る10.5キロと、多摩湖を周回する11キロに大別される。
前者の区間は狭山・境緑道と呼ばれ、緑化されて都立公園に指定されている。西東京市、小平市、東村山市を通る。後者の区間は多摩湖の柵沿いである。内回り外回りがセンターラインで区切られた舗装道路は起伏に富んでいる。残念なことに走りながら湖面が見える場所は少ないが緑がどこまでも続く。多摩湖は東大和市にある。ちなみに狭山湖は所沢市にある。
小平市を一周する小平グリーンロードも21キロある。その中には狭山・境緑道部分の5キロほどが取り込まれている。小平市が都の施設をうまく利用した形だ。この部分に「馬の背」と呼ばれる特徴のある地形がある。多摩湖自転車道の中で地下に水道管が埋まっていることが実感できるただ一つの場所である。私が東京に出て最初に住んだアパートの近くだ。あの頃は水道管のことなど思いもつかなかった。
この日は晴れていたがときおり強い風が吹いた。自宅を出て府中街道を北に進むと西武線の八坂駅に出る。そこはもう狭山・境緑道でそこから西に向うと多摩湖に着く。季節は桜からハナミズキとツツジに進んでいる。多摩湖の周回道路に入るには堤防のあたりの坂道を越えねばならない。ここに来るといつも思い出す。この坂道を自転車で上がることがいつまで可能だろうかと。今回は行程の終盤で膝に軽い痛みを感じた。(写真は狭山・境緑道と狭山湖の取水塔)