オープンギャラリーが主宰者の鈴木さんの家庭の事情で閉鎖となったのは昨年の6月だ。土地は第三者の手に渡ったという話だが、ギャラリーは展示がないだけで元のままの姿で放置されている。あれ以来、鈴木さんとはお会いしていない。
しかし観察会の消滅を惜しむ人たちが参加して、鈴木さんのいない観察会が続いている。鈴木さん作成の近年のパンフレットには、コース略図と観察のポイントが記されている。そのパンフを再活用して、それに忠実に歩くのだ。
皆で鈴木さんの再登板を待ち望んでいるのだが、残念ながらいまだにその気配はない。ギャラリーの展示と観察会は9年間続いた。スタートが私の完全退職とほぼ時期が重なり、「季節の狩人」に導かれて多くのことを学びそして目にすることができた。
鈴木さんのある年の「春分」のパンフに、玉川上水の上流にあるヒトリシズカの群生地が紹介されていた。私の「片道1時間歩き」の西の目的地点を金毘羅橋に決めた時から、「春分にはヒトリシズカに会う」ことにしていた。春分終盤の4月3日に出かけてみたところ、鈴木さんの紹介通りその場所にはヒトリシズカの可憐で清楚な姿があった。(金毘羅橋辺り)