正体不明の一株をプランターに移植しておいたところ、カボチャだったようだ。花が咲き赤ん坊の握りこぶし大の実を一個つけている。そして孫たちが観察していた玉川上水のヤマユリは、すでに朽ち果てた。庭の鉄砲ユリはまもなく咲きそうだ。数は少ないが、今年もおいらん草とたいまつ草が片隅で咲いている。ゴーヤの収穫は孫の帰国までに、間に合いそうもない。(おいらん草とたいまつ草)
サッカーのワールドカップで日本がベルギーに敗れた日、私が朝の10時ごろに緑道を歩いていると前方に二人の人影がある。暑さはすでにその日のピークに達したと思われるほどだった。枝ぶりは悪く、木肌の一部が剥がれ落ちたクヌギの樹液に蝶やカナブンが群がっている。そこに近づくと望遠レンズのカメラをかかえて、説明しているのは鈴木さんだった。
あれがアカボシゴマダラそしてゴマダラですよと丁寧に説明している。私もさりげなくその場に参加した。通行人が立ち去ると鈴木さんは視線をこちらに向けて「やあ、ひさしぶり」と言う。相変わらずの日焼けした顔で、お変わりなさそうである。夏場に入って、筋肉が落ち体重の減少がみられる私よりもお元気のように思われた。
30分ほどの立ち話になった。このクヌギの木は以前から鈴木さんの観察ポイントという。観察には時間が重要でここに蝶が集まるのは10時前後だ。最近は自宅の庭に食草を植えて蝶の観察に専念している。特にモンシロチョウについては、年間を通して観察しその世代交代の実態を見極めたいと話す。ここのところ親戚縁者に弔事が続き、さらに自身もこの10月には手術の予定だという。なにはともあれ暑さの中をウォークに出て、鈴木さんに会えてよかった。