忘れ人の独り言

明治生まれの両親がさりげなく生きていた姿が今,私に語りかけてくる。

「手をつなごうよ」の本(日本にいちばん近いイスラム紛争地域での活動)

2016-08-22 | 世の中のこと

友人が「手をつなごうよ」という題の本を持って来てくれた。

作者は松居 友という人だ。ミンダナオ子ども図書館館長とある。お父さんは福音館書店の初代編集長の松居 直氏とあった。

フィリピン・ミンダナオという地名は聞いたことがあるが、そこでどのような活動をされているのかなど全く知らなかった。

豊かな資源や漁場にも恵まれているフィリピンのミンダナオ島でこの40年間に3年か5年おきに大きな戦争がおき今も100万人を超す避難民がでていて避難民の累計が世界一だということにも驚いた。

苦境の中の子ども達に笑顔を取り戻せないものかと考えた松居さんが始めた絵本の読み聞かせ。

15年前から始まったこの活動がやがては大きく育ち今ではイスラム教徒もキリスト教徒も先住民の子ども達も 小学生から大学生まで600人が共に暮らす就学支援の場となった。

一番 驚いた部分は第二次世界大戦の激戦中 広大なリグアサン湿原地帯に逃げた日本兵の末裔がたくさんイスラム教徒になっているということだった。

本を持って来てくれた友人もお父さんがフィリピンで戦死され、空の遺骨箱が帰ってきたそうだが、ひょっとしてこの湿原に生き残っておられたかもしれないなどと思ってしまった。

これまで全く知らなかった地域でこのような活動されていることにあらためて人間の素晴らしさを感じ学ばせてもらった。

「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~」というテレビ番組で紹介され日本の若者たちが現地を訪れ、いろいろ考える機会にもなっているそうだ。

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絵本で子どもたちを笑顔に 松居 友さん(ミンダナオ子ども図書館館長)←クリック