駅のホームから転落した経験を、目の不自由な方の半数がもっておられるとラジオで言っていた。
ひとりで電車に乗って出かけられるぐらいだから、目が普通に見えてボヤっとした人よりは余程神経が研ぎ澄まされておられると思うのに、半数とはいかにも多すぎる。
ホームにはここから前に出ないでくださいという警告用点状ブロックが埋め込まれている。
しかし、ここをお通りなさいという線上ブロックは見当たらない。
目の不自由な方が標識に頼るとなると、ホームの端に近い点状ブロックしかない。
これでは、危険ですという境界線を通路に見立てて、方向を察知するしかないではないか。
おまけにホームの最先端には、溝が刻み込まれたコンクリートブロックがずっと続いている。これが線状誘導ブロックと勘違いされることはないのだろうか。
ホームの構造について、目の不自由な方に現場で実際に歩いてもらって意見を聞いてみたのだろうか。
目の普通に見える者が集まっていくら想像をめぐらせても、目の不自由な方の感覚を体験することはできない。
目隠しをしたぐらいでわかることではないのだ。