子供を善人に育てるか、悪人に育てるかと問われれば、悪人にしたいという人はごく稀でしょう。
子供が育つ場は、家庭、社会、学校という三つの環境です。
この三つの環境には、互いにちぐはぐなところがあって、子供はそのちぐはぐさの中で葛藤を引きづりながら育ちます。
子供を善人に育てるという大まかなところでは一致していても、やはりちぐはぐさは消えません。
育つ場の主要部分とも言える学校と、望ましい社会とでは、求められる善人の質に食い違いができてしまっているからです。
いま学校教育は、世のためになる善人を育てようとしているでしょうか。
学校教育の関係者は「もちろんそうだ」と答えるでしょう。
しかし、学校での成績が抜群で楽々上級の学校に進んだ人でも、世の中のためにならない善人になってしまうことがあります。
なんでそうなるのでしょうか?