いくつかの選択肢のなかから、正確で間違いのない結果を選び出そうとすれば、悩ましい葛藤を引き起こします。
何が正解かわからないようなケースではより深い逡巡を引き起こすでしょう。
映画「守護神」のなかで、新米レスキューのアシュトン・カッチャーが伝説のレスキュースイマーを演じるケビンコスナーにそれを尋ねるシーンは印象的でした。
「あなたは、何人もの遭難者がいる現場に駆けつけた時に、助ける順番をどう選択しますか?」
「まず最初に、目に入った人間がいたらその人を、そうでなければ一番弱っている人を、あとは誰からでも、何人助けることができるかの勝負だ。」
やがて新米レスキュー隊員は、迷いを吹っ切り、優秀なレスキュースイマーへと成長していきます。
迷いと葛藤は、選択を遅らせるか、選択しないという結果をもたらします。
「選ぶ理由」で迷わないための準備は重要だと思う所以です。
交通渋滞にイライラするのは、交通渋滞といういつどこでも「ありえる」状態に対する心の準備不足から生じます。
ラッシュアワーの渋滞には寛容に対処できるように。
レスキュー隊員ではなくとも、「思ってもいなかった」選択に誰でも人は巻き込まれることが「ありえる」のです。