南無煩悩大菩薩

今日是好日也

後の先。

2011-05-16 | つれづれの風景。

柳生心陰流の剣の極意に「後の先」と謂われるものがあるという。

切先を制すのではなく、後の先を制す。

その真髄は理解の届かないところにあるが、ひとつの理(ことわり)でもあると思う。

仕掛けをあわてず、その後に起こることの端緒を叩く。

平たく言うと、先を見越せる者の泰然自若の境地か。


人間の観察を通じて得たであろう、美妙な間合いで一羽のカラスが人の行動を伺っている。

人が立ち去るやいなや 後、残された鯉のえさは、真っ先に、かのカラスの胃に収まったのであった。
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