南無煩悩大菩薩

今日是好日也

好敵手を求めて。

2011-05-25 | 有屋無屋の遍路。
(source)

・・・法廷で彼は、「なぜ自分を証人ではなく戦犯として出廷させないのか」と訊き、

裁判長が「貴君はこちらの訊問にイエスかノーかを答えればいいのだ」と注意して、さて、「満州事変における日本軍の被害はどの程度であったか」と質問したのに対して、

「被害の程度をいうのに、あいにく日本語では、イエス、ノーだけでは表現できない」とか、

「ジェネラルは東条と対立していたというがほんとうか」と質問されたのに対して、

「私に若干の思想があるが、東条には無い。思想のある者とない者との間に、意見の対立などありえない」など人をくった返事をした。-「人間臨終図鑑」山田風太郎より-

その人の名は、石原莞爾 元陸軍中将。

強い信念の人というのは、どうしても周りとの対立を産み易い、ただそれは双方に思想なり信念なりがある場合であり、片方だけであれば、それは単なる軋轢、鞘当と呼びうるもの。


その中の趣を理解せぬものにいくら説明しても解るものではない。

それを地でいった人ではなかろうかと思える。
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