南無煩悩大菩薩

今日是好日也

「釘」

2013-02-24 | 意匠芸術美術音楽
(SURREALISMUS IN PARIS)

親愛なる父上
目下気分に動揺を来たしております。
腿に太い「釘」、つまり腫物が出来たのです。
腫物は、つぶれないうちは痛みますが、あとになると想い出しもしないくらいです。
ただ、この腫物の「釘」は、ヒヨコのように殖えるんです。
一つがなおると、また三つ飛び出すという具合です。
いずれにしても、大したことはないだろうと思います。
敬具

親愛なる息子殿
そこもとは目前に初の聖体拝受を控え、しかも教理問答にもかよいおることなれば、人類が「釘」に悩まされた事実はそこもとに始まらざること承知の筈だ。
イエス・キリストは、足にも手にもこれを受けた。
彼は苦情をいわなんだ。
しかも、その「釘」たるや、本物の釘だったのだ。
元気を出すべし。
早々
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