南無煩悩大菩薩

今日是好日也

ハゲワシと少女

2016-05-25 | 古今北東西南の切抜
(photo/Carter's Pulitzer Prize-winning photograph, March 1993)

ケビン・カーターが訪れた、食料配給所があるアヨドという村では、飢えや伝染病で1日に10人から15人の子供たちが死んでいた。
やりきれなさから、その村から離れようとして村を出たところで、ハゲワシがうずくまった少女を狙うという場面に遭遇したのである。

現場にいたカーターの友人でありフォトジャーナリストのジョアォン・シルバの証言などによると、写真の構図は母親が食糧を手に入れようと子どもを地面に置いた短い時間にできたものであったという。カーターは写真を撮った後、ハゲワシを追い払い、少女は立ち上がり、国連の食糧配給センタ-の方へよろよろと歩きだした。

それを見た後は、すさんだ気持ちになり、木陰まで行って泣き始め、タバコをふかし、しばらく泣き続けたと手記に記している。

ケビン・カーター(英語: Kevin Carter、1960年9月13日 - 1994年7月27日)は、南アフリカ共和国の報道写真家。ピューリッツァー賞受賞後に自殺した。
出典)

彼は、死の数年前から衝撃的な写真を撮ることと、そうした写真ばかりが喜ばれることに疑問を抱いていたようです。

撮る方にしても喜ぶ方にしても、

一種の人格障害のようなものに誰でもすぐに罹患してしまう可能性はあるといえそうです。
コメント (2)
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