南無煩悩大菩薩

今日是好日也

自己評価の注意点

2016-09-09 | 古今北東西南の切抜
(picture/original unknown)

さて、ここで質問。

自分の夫婦関係、もしくはごく最近の恋愛関係について考えてみよう。

夕食づくりやデートの計画から、ゴミ出し、ケンカの解決に至るまで、関係を維持するためにしているすべての努力のうち、あなたがしているのは何パーセントだろうか。

では、全体の55%を自分がやっていると主張したとしよう。

その数字が正しければ、あなたのパートナーは「自分の貢献度は45%だ」と答えるはずで、合計で100%になる計算だ。

だが実際は、心理学者のマイケル・ロスとフィオーレ・シコリーが発見したところによると、カップルの4組に3組が100%をかなり超えるという。

つまり、お互いに自分の貢献度合いを過大評価しているということなのだ。

これは「責任のバイアス」と呼ばれ、相手の努力に対して自分の貢献を高く見積もることをいう。

要因は「受け取る情報量の差」だ。

人間は他者が「してくれたこと」より、自分が「してあげたこと」に関する情報をより多く手に入れる。

自分がした努力はすべてわかっているが、他者の努力については一部を目撃するに過ぎない。

実際それぞれのカップルに具体的な貢献度合いをあげてもらうと、自分がしたことは11個思いつけたのに、相手のしてくれたことは8個しか思いつかなかった。

リンクトインの設立者リード・ホフマンはこう書いている。「悪気がなくても、人は自分の貢献を過大評価し、他者の貢献を過小評価する」

「責任のバイアス」は協力関係が失敗する大きな原因だ。

起業家、発明家、投資家、上級管理職が、当然の功績をパートナーが認めてくれない、あるいは正当な分けまえにあずかっていないと感じると、仕事上の関係は崩壊する。

-切抜/アダム・グランド「GIVE & TAKE」より-

コメント (2)
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