田んぼに水が張られて。
夜の帳が降り始めたとき。
その風物詩がはじまる。
梅雨に霧むる前の。
苗のそよぎの薫風の後。
無姿有声の幕が開く。
前途有為の序詞。
水陸両用の結節点の謳歌。
その調べを荘厳と言わずにおれようか。
役者は揃った。
なんと鳴く?
ゲーコ。ゲーコ。ゲーコ。
・・・・。
おたまじゃくしは蛙の子。
兄弟の見分けは付かないが、子供と大人の区別は確実だ。
人には真似のできない芸当。突然変異。変態性高気圧。
ホレ見てみい。聞いてみい。
芸子稽古。ゲーコゲーコとボクには聞こえた。
帰り道の啓発。
かえるが鳴いている。
大きな蛙でグウ・・ブウ・・と鳴くのは食用蛙だと
思っておりました。そしてまたの名を『ガマ』だと。
むか~し・・昔、祖母が
「ガマとショックン(食用蛙)とは違うでなァ」
「ガマは人も動物もみ~~んな食べてしまうでなァ」
「ショックンは人間が食べる。ガマは人間を食べる」
・・・どっとはらえ←おしまいの意
先生のお話は、風物詩!です。
抒情詩!です。
ポエム!です。
先生のいつもの言葉のマジックの世界ではない、
もうひとつの、先生の世界に入り込んで
しまいました。
感動
飽きもせず田んぼや池で見ていた小童(こわっぱ)時代を背中に感じております。
ありがとうございます。