(肖像/井原西鶴)
「貯蓄十両 儲け百両 見切り千両 無欲万両」
やと西鶴はんはおっしゃった。
こんな話がある。
『商家の旦那はんが長い旅に出かけるため番頭はんを雇い店の仕事を任せることにした。
最初の年、番頭がお客さんにこういうのを聞いた。「旦那様は、そんな安い値で売ることはできまへん」
二年目、「私どもとしては、そんな安い値で売ることはできまへん」
三年目になったとき、「私は、そんな安い値で売ることはできまへん」と言った。
それを聞いて、旦那はようやく旅立っていった。』
信頼して任せられる、こういう見切りも千両の価値がありそうです。
「貯蓄十両 儲け百両 見切り千両 無欲万両」
やと西鶴はんはおっしゃった。
こんな話がある。
『商家の旦那はんが長い旅に出かけるため番頭はんを雇い店の仕事を任せることにした。
最初の年、番頭がお客さんにこういうのを聞いた。「旦那様は、そんな安い値で売ることはできまへん」
二年目、「私どもとしては、そんな安い値で売ることはできまへん」
三年目になったとき、「私は、そんな安い値で売ることはできまへん」と言った。
それを聞いて、旦那はようやく旅立っていった。』
信頼して任せられる、こういう見切りも千両の価値がありそうです。
世間のお付き合いはすべてやめています。どなたの記憶からも自然に消えてしまいたい。
無欲万両ですね。