大きなモニュメントのむこうに刻々と時を告げるように日が沈んでいく場所に行き当たった僕はカメラを取り出し何枚も何枚も角度を変え場所を移ししゃがみ背伸びしながらシャッターを切った。
あれもだめこれも気にいらない、もっといい構成、相乗、組成、登用、そんなものがありそうだと思いながら何枚も。鼻水が垂れるのもうっちゃっての夢中である。
ああさてもしからばそのようだ。太陽は雲に隠れ入日となり、ついに虚しく、これぞという一枚を撮るには至らずのさようなら。
時とは、かように苛酷である。不足部分を待ってはくれない。