寒波のせいか、夜と朝は気温が低く寒いです。旧型Vmaxはキャブレターなので、気温が低いとガソリンが液体のままエンジンに入り、始動性が悪化します。点火しない状態でセルモーター回し続けるとガソリンを吸いこみ過ぎるので、スパークプラグがカブり、火が飛ばなくなり余計に始動できなくなるので、要注意です。

キャブレターを分解組立した車両の続きです。フロントフォークの点検も頼まれたので、中身を見るために、今回は、フォークオイルを交換し部品を見てみました。トップキャップとインナーカラーは純正でした。

スプリングは、中期型(1994~2002年)の純正でした。インナーチューブは色が違うので、社外品だろうとは思っていましたが、やはり社外品で、純正とは少し寸法が違うようです。入っていたオイルは、色からするとヤマハ純正(カヤバ製)でしたが、油面が20mmほど高かったです。分解していないので、インナーチューブが短いのか、組み方でストロークを短くしているのかは不明ですが、伸び切った状態で純正の全長より5mmほど短くなっています。インナーチューブ以外は、純正部品でした。

とりあえずフォークオイルをスペクトロ製に入れ替えて、組み立てて装着です。エンジンオイルを交換しました。オイルフィルターは社外品でしたが、フィルター内部のオイルのみ捨てました。中身の構造は、純正より、簡略化したような作りでした。紛失していたリアブレーキキャリパーのカバーは、装着しました。その際に、パッドの抑え板は、既定位置に戻しました。

クーラントを全量抜き、ウォーターポンプのオーバーホールを行いました。ついでにサーモスタット周辺のOリングや、パイプ類も交換しました。シリンダー横の栓を抜かいないと全量交換になりません。ここのゴム栓は、交換されたことがないようで、ヒビ割れるぐらいに劣化していました。

今回外したり、交換した部品です。水回りの劣化部品、キャブレター内部の部品、スパークプラグ等を交換しました。サブフレームは、外して、純正のボルトに交換しました。

中古車で購入されて以来、調子が思わしくなかったようで、キャブレターを分解組立し、スパークプラグをNGK製JR8Cの新品にしましたが、すぐには、燃焼状態が正常に戻らないので、しばらく様子見です。走れば、その分、状態が安定してくるので、しばらくこのまま乗った方が調子が戻ってくると思います。キャブレターのセッティングは、純正の状態より、少し薄めです。いままでカブリ気味でカーボンが付着しているようなので、少し薄くして燃焼温度が上がるようにしました。うまく燃焼温度が上がれば燃焼室のカーボンが焼けるので、状況が良くなるはずです。フロントフォークは、オイルを交換し組みなおしたので、以前よりは、動きが良くなっています。

最後に、オーナーと相談の上、リアサスをオーバーホールの出すことにしました。とりあえず、現状で納車可能ですので、よろしくお願いいたします。
2018.01.13 作業担当 ヤダ