毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

2年目の新学期    2011年9月3日(土) No.187

2011-09-03 09:03:08 | 中国事情
 新学期の授業が始まって一週間経った。
 一年生は9月中は授業がない。軍事訓練があるからだ。全員写真のような訓練服を買わされる。
3年生、4年生の話によると、服の生地は化学繊維で汗を吸い取らず、本当に暑くてたまらないらしい。お古を譲り受けるすべもなく、ほんの少しの間しか着ない、この欲しくもない服を買うのは本当に腹立たしいと、ある女子学生は言う。
 以前も書いたが、長髪の子はおかっぱ頭にしなければならない。自分の嗜好以外のヘアスタイルを強制される嫌悪感は、中国の学生にもある。特に女の子に多い。しかし、少数民族の学生は文化保護のため切らなくてもいいのだそうだ。雲南省出身のミャオ族、新疆ウイグル自治区出身の回族の女子学生たちはニヤリとVサインをした。
そして、近所の江西農業大学のある女子学生は、
「農大はそんなに厳しくないですよ。漢民族でも知らんぷりして長髪のまま過ごす子もいます。」
と言う。これは私の推測だが、財大は規則を守る遵法精神に富み、農大は臨機応変、ばれたらその時考えようといった傾向があるのではなかろうか。何しろ財大は江西省一の優等生がそろっていると学生達が自負している大学だ。授業でも、教師が期待するであろう答え方を探しているのがヒシヒシと感じられる。あまりの優等生っぽい答えを聞いて甚だ面白くない時もあるくらいだ。
 さらに、私が
「わざわざ暑い9月に軍事訓練をしないで、1月にやればいいんじゃない?」
と言うと4年生になった範さんは、
「先生、これは訓練ですから。暑さに耐えるのも訓練のうちです。」
なんて言う。自分だって1年生の時は、「暑い!しんどい!」と叫んでいたに違いないのにい~。

 昨日の朝は授業がないので、野菜市場に行きがてらキャンパスを散歩した。写真はその時撮ったものだ。
空気で膨らませた赤いアーチは、何かイベントがあるたびに入り口に置かれる。このバルーンのようなアーチ専門の店屋があるそうだ。ビルといわず、塀と言わずいたる所に見られる幕も店に注文するという。
書いてある言葉は「新入生諸君!一生懸命がんばろう」みたいなものだろう。あんまり分からないけど。
大学当局だけでなく、『中国移動』といった携帯販売会社の幕も見られるし、サークルの勧誘幕もある。

 朝、8時前は学生が手に手に包子や豆乳を持って教室に向かう。早起きの子は食堂で食べる。写真にあるように女子学生のスカート丈はとても短い。ジーンズの短パンも同様。暑いせいもあるだろうが、それが流行っているようだ。店にも長いスカートなんか1枚も置いていない。

 野菜市場は朝の買い物客が多かった。天井にはライトは一切なく、自然の採光でまかなっている。夜は自分の店だけかろうじて照らす裸電球を使う。
手前の店で大きくて新鮮な完熟トマトを4つ買ったら3.2元。日本円に換算すると38.4円。
コンシン(空芯?)菜もドバッと一束買った。2.8元(33.6円)。中国では物価がどんどん上がっているとは言え、それでも収入比はとてもとても安い。この夏休み、大阪のスーパー『鮮度館』で買い物をする度に(日本で暮らすとエンゲル係数が高くなるなあ)とため息をついたものだった。

 
コメント
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