毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「菏澤学院のキャンパス散歩」No.1492

2015-10-25 20:23:13 | 中国事情

今日の菏澤市

空気の質量141(軽度汚染) 11-17℃ 曇り

昨日の息苦しさとは打って変わって、今日は遠くが見え、

マスクを外しても不快感はなくなりました。

散歩にはうってつけの午後です。

昨日は遠くの木々が靄(もや)に包まれたように霞んでいたのですが、

今日はこれこのようにちゃんと見えます。

職員宿舎が立ち並ぶ一角に子どもの遊び場があります。

どういうわけか、一般立ち入り禁止のようにフェンスで囲まれています。

誘拐防止でしょうか。

 

二人のお婆さんと息子さん(?)は、

椅子を持ってどこかでのんびり過ごし、今帰るところでしょうか。

キャンパスのそこここに年配の方々のくつろぐ姿が見受けられます。

 

キャンパス内の静かな散歩道。

ときおりカップルがひっそりとベンチに座っているのを見かけます。

生い茂る木々が、この大学の65年以上の歴史を物語るかのよう。

 

散歩道の一角に王禹偁と書かれた像が立っていました。

日本語学科の4年生に聞いても分からないと言います。

wikipediaをみると、王禹偁(おう・うしょう、954年―1001年)さんは、

北宋のとても賢い人でした。

なぜこの像が菏澤学院にあるかというと、

この方はなんと菏澤出身で、太宗(太祖趙匡胤の弟)に才を認められ抜擢されるも、

曲がったことの嫌いな剛直さのため、

左遷されたり、戻されたり、を何度も繰り返したのだそうです。

「山東省人は正義の心を貫く気風を持つ」と、ここに来る前に聞かされたのは、

ひょっとしてこの人のことを言ったのかも知れません。

現代においては、どこの省にも善人・悪人がまんべんなく拡散し、

それほど省による違いはないのではと思うのですが、中国の方がた、どうでしょうか。 

 

歴史を物語るのは、樹や像だけではありません。

多くの学生寮もたいへん古く、

特に、下の写真はどん底から2番目のオンボロ寮だそうです。

数年前に建った新しい寮は『お姫様寮』と呼ばれ寮費年間800元ですが、

このボロ寮はシャワー室も戸外にあり、

8人部屋で何かにつけて不便なことばかりなのに寮費は年間500元。

お姫様寮とたった300元しか違いません。

この話は全て、オンボロ寮に住む男子学生が怒りを込めて語ったことです。

寮生活では、自分のことは自分でしなければなりません。

多くの中国の子どもたちは中学校から寮生活をしています(辺鄙なところでは小学校から)。

これは、中国の教育にとって、いい効果を生んでいると私は思います。

 

キャンパス正門から見た外の世界。

校内の食堂でいつも同じものばかり食べていると、

飽き飽きして、少し高くても外の食堂に出かけたくなるそうです。

ワタシ的には、外の食堂の料理もほぼ同じに思えます。

こんなに広い道路なのに一つも信号がないのです。

南昌市郊外の江西財経大学前の道路も始めはそうでした。

山東省は江西省よりお金持ちだと言われますが、

南昌市と菏澤市を比べると、どう見ても南昌が数年先を行っている気がします。

危険な道を横断しながら、命がけで写真を撮りましたよ(笑)。

 

靴下や紙皿・紙コップなどを買って戻ってきたら、

向こうから呑気に一輪車に乗って、森先生がやってきました。

また、バスケット・ボールをしにお出かけですよ。

同じ大学に他の日本人がいるという経験はここで初めてですが、

森先生も私も、「日本人だから固い絆」みたいな人間ではないので、

逆にとてもつき合い易いです。

しかし、マスク着用はやはり日本人的共通性でしょうかね。

 

 

 

コメント
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