まるで普段の私と関係ないムードのバリの夜です。
でも、満月はいつもと同じでした。
北京、上海、その他中国各地、そして日本の大阪から
余立君さん(私の教え子)と周鄭川さんの明日の結婚式に出席するため、
40人もの人々がバリに集まりました。
私は夕方5時半に着いたのですが、
他の人たちは朝7時ごろ既に到着し、だだっ広いホテルの敷地を散策したり、
バリの海老を食べたりして楽しんでいた様子です。
バリはどれほど暑いだろうと思いきや、
今は一年で最も寒い時期なのだそうです。
(今日は26-28℃)
うっかりしていましたが、バリは南半球にあるのでした。
空港まで迎えに来てくれた滕 碧霞さんとホテルに行くと、
まもなく結婚前夜のパーティーがホテルの広い敷地にある浜辺で始まりました。
下は余立君さんとお母さん。二人とは昨年夏の敦煌旅行以来初めて会います。
お母さんは今、雲南省でダンス教室をしているそうですが、
1960年代はじめの幼少の頃、
「また日本が攻めてきたら、なんとしても生き延びるために
いろんなものを食べられるように訓練する。」
と元軍人のお父さんに躾けられ、ゴキブリまで食べさせられた逸話は
忘れることが出来ません……。
可愛いお嬢さんたちも、もう25歳になりました。
18歳で大学に入学してから、もう7年も経ったのです。
私も歳を取りました。
余立君さんの次は私の番だ!と花を持って張り切る滕 碧霞さん。
しかし、恋人はいません。
私が「失礼なことかも知れませんが、恋愛をしたことはあるのですか。」
と尋ねると、
大きい声で「ありますよ~!」と。
大学一年のときに高校時代の同級生と付き合ったけれど、
あまりにも相手が子どもっぽいので、滕さんはまるでお姉さんのように
「ちゃんと勉強しなさい」
「もう、○○は終わったの?」
などと口やかましく言っているうちに終わったそうです。
それ以来、恋愛をしたことはないと。
しかし、その経験は本当に恋愛と言えるのでしょうか???
上海の人民公園の一角には、「見合いコーナー」というのがあるそうです。
どんなことをするのかと言うと、
子どもに恋人が見つからないのを焦る親たちが
傘に自分の子どもの特徴や条件、様子を書き、
「条件に合う人は連絡ください」とぶら下げるのだそうです。
滕 碧霞さんの両親は働いているので、
娘のためにそんなことをする暇はないし、
まだ慌てて結婚しなくてもいいと言ってくれるので
自分も全く焦っていないとのこと。
以前、帰国者二世の方から、
「昔の中国は20歳越えたらほとんど皆結婚するので、
25歳でまだ結婚していない女性は『大年増』と烙印を押され、
性格か何かに欠陥があるのではないかと噂されたものです」
と聞いたことがあります。
この点でも中国は大きく変化しています。
昔は日本もその傾向があったようですよね。
↓ホテルの部屋に戻ると、余立君さんと周鄭川さんからの
丁寧な挨拶カードがおいてありました。
歯を磨きながら感動する滕 碧霞さん。