香港の民衆決起を中国本土に波及させないための方策だと思うんですけど、
普段はVPNを使わなくてもスイスイ接続できたこのGOOブログも、
1時間以上VPNをいじくってようやくふっと解禁される有様です。
3月の全人代の時以上に凄い規制です。
これほど中国政府をピリピリさせている
香港の「逃亡者条例改正」反対の民衆行動を
中国本土の若者たちはどのように感じているのかが分かる、
ある若者(Yさんとします)と私とのメールのやり取りをご紹介します。
日本政府の主張を日本の若者たちが鵜呑みにするのと重なるものの、
中国では民衆の知る権利が大幅に制限されていることを考えれば
仕方ない面もあるのでしょう。
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私: 先日からの香港「逃亡犯条例改正」反対の香港人200万人デモのことはニュースになっていますか。皆知ってるかどうか知りたいんですが。
Yさん:その件は周りの誰も知らないそうです。百度(baidu)で調べてみたら、それに関するニュースはあるはあるのですが、広く知られていません。そのニュースもほとんど反対派の陰謀を批判して、改正を支持しています。
私:と言うことは、Yさんも知らなかったんですね?
Yさん:はい、そうです。
私:では香港情報です(3種類)。3つ目は私のブログです。
Yさん:ありがとうございました。通信規制の原因は中国の記事でも提起されました。200万人のたぶん多くの人は悪い人に騙されたと思います。2012年の中国の反日運動や、日本関東大震災時のあの中国人虐殺事件と、原因は同じかもしれません。民衆は、自分の目で見るのが、手で調べるのが嫌ですから、とりあえず、「反対」と言った人は結構いるから、そこに入ろう、というような感じでデモに参加したと推測します。これもある意味上、民主の欠点かもしれません。
私:まあ、とりあえず記事を読んでみてください。政府の言うことばかり鵜呑みにしないで。
(記事を読んだ後)
Yさん:また、政府の都合ですか。しかし、改正しなければ、香港は犯人の天堂になって行くのではありませんか。矛盾していて、頭が少し混乱します…… 前の2つの記事は読み終わりました。しかし、どうしても先生のブログにはアクセスできません。前はvpnを使わなくても大丈夫なのに。
私:Yさん、
Yさんのように思慮深い人が香港の民衆を「騙されている暴徒」と簡単に決め付けるのを、私は暗澹たる気持ちで読みました。そんなYさんが香港関連の記事を読んで、頭を混乱させているのはとてもいいことだと思います。全く違う立場の主張にも耳を傾けないと、まさに「洗脳状態」のままですからね。それでは、日本のアベ政権の言うことを鵜呑みにしている日本の若者たちと全く同じです。
さて、Yさんは香港が「一国二制度」という高度な自治を中国政府から認められていることは知っていますか。どの程度かと言うと、通貨も違いますし(香港は香港ドル)、オリンピック大会にも中国とは別に「香港代表」として参加しています。また、例えば外国で罪を犯して、香港に逃げ込んだ悪者がいたら、香港政府は自分の法律で身柄を確保して裁くこともできるし、外国がその悪者の引渡しを要求したら、政府同士の交渉を行う権力をも保持しているのです。実は、香港の裁判所が中国本土の裁判所より、ずっと公正で民主的な判断をすることは全世界が認知しているところです。ですから、「悪者の天国になる」というのは中国中央政府の主張を代弁しているネットの意見に、それこそ、〈騙されている〉のではないかと思われます。
ーーー日本在住の皆様へ
香港人からのお願いです。
自分は何もできないは悔しかった。だからもし皆様はこのツィートをrtする。本当にありがとうございます。
明日からデモ活動再開なので僕は警察に逮捕されたのことかもしれない。
よければ是非このツィートをrtする。
#NoToChinaExtradition#antiELAB#拡散希望️pic.twitter.com/qGPoySCIys
— 大和 (@yamatokunn316) 2019年6月11日
下は私のブログです。昨日のとは違い、もっと以前のものです。
「香港の民衆が勝利!香港政府『私たちが至らなかった』」No.2949
とまあ、こんなやり取りでした。
真面目なYさんのこと、まだこのメール交換は続くかもしれません。
このYさんのような反応(香港人は騙されている!)は非常に一般的です。
あの劉暁波さんについても、中国本土出身の若者たちは、
たとえ日本に留学していたとしても、
お手軽に百度(中国のポータルサイト)ばかり読んでいるので
「劉暁波は悪者です。」
と断定していました……。
だから、報道の自由、言論の自由、知る自由がないと、だめなんです。
独裁政治はダメです・・・・・・。