吉本新喜劇に出演した安倍首相(C)共同通信社
ここ数日吉本興業の芸人ニュースで「闇営業」なる新出単語を聞き及び、
「闇」という単語のイメージから
ヤクザとか反社会的グループ(今回は振り込め詐欺グループだったそうな)
に対する営業活動のことかと想像したんですが、
よく読むと、
「自分の所属している事務所(プロダクション)を通さず直接営業すること」
なんですね。
(それ、だめなの?)
芸能関係に疎い私は一瞬そう思いました。
もし、契約で吉本興業と「事務所通さなアカンで」という内容を
交わしていなかったら全然オッケーですよね。
今回、吉本興業が「闇営業」に携わった芸人を
解雇したり、謹慎処分にしたりしたということは、
契約内容に「仕事は事務所を通すこと」とあるんですね。
そりゃ、吉本側からすれば、
芸人を育てて、売り込みマネージメントして
タレントとして世間に出しているんですから、
芸人に直接営業されたら、損するから契約違反を問うでしょう。
と、ここまで考えたところで、
驚愕の記事を発見!
「吉本興業は芸人と契約書を交わしていない」
「吉本興業は芸人のマネージメントもきちんとしていない」
なんじゃ、そりゃ??
しかも、新人芸人の場合、
吉本興業事務所の取り分は、
芸人1に対して事務所9だそうです。
*吉本クリエイティブ・エイジェンシー
タレント:事務所= 1:9
*プロダクション人力車
タレント:事務所= 5:5
*太田プロダクション
タレント:事務所= 6:4
東野幸治さんの初任給は劇場出演で500円、そこから税金50円引かれて
手取り450円だったそうです。
交通費も出ないしたいへんだったと。
これでは、吉本の芸人たちは闇営業しないと生きていけないのでは?
問題はタレントの闇営業そのものではなく、
営業した相手がとんでもないグループだったということでしょう。
それだって、吉本興業がきちんと芸人にマネージャーをつけて
適切な仕事を配分したらこういうことは起きなかったのではないでしょうか。
ジャニーズ事務所のスマップ事件の時も感じたんですが、
芸能事務所って、タレントを
人権を持つ労働者として一人前に扱っていませんね。
ここにも江戸時代の丁稚奉公制度が息づいております。
しかし、驚いたことに、
アベ政権はこの江戸時代感覚の吉本興業と手を結んだ官民ファンド
「クールジャパン機構」に100億円出資すると!
その前に芸能界の民主化=近代経営指導をやったらどうやねん!!
ーーー資料
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20190626-00131644/
吉本芸人の「闇営業」を生んだ構造的問題ー果たして責任はタレントだけにあるのか?(松谷創一郎)
https://netatori.com/yoshimoto-yami/
吉本興業闇営業とは?普通の直営業との違いとは?本当に悪いこと?(ネタ取りの翁)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256962/2
「吉本興業とアベ政権は蜜月官民ファンド100億円出資の行方」(日刊ゲンダイ)